ルクソール、ウルトラソール!

深夜特急は、12時間走り続けた。
午前10時、麗しのルクソールに降り立つ。

 

まるでビジネスクラス

思えば、この列車はすこぶる快適だった。
飛行機のビジネスクラスと見まごうほど
シートが広いんです!
ちょっと贅沢をして1等を取ったので、
3列シートで足元ゆったり。
座席なんかグーン!と倒れたもんね♪

カイロ→ルクソール、
ぐっすり寝れて2200円は安い買い物さ。
ダハブとカイロ、
合わせて18泊も沈んじゃったから
久々の観光デーに心は躍った。

 

ルクソールを巡る

頭にタオルを巻いてサムライスタイル!
ナイル川のほとりをチャリンコで風を切った。

ルクソールは、古代エジプトの都
テーベがあった場所で、
現在も数多くの遺跡が残っている。
市域はナイル川によって分断されていて、
日が昇るナイル川の東岸には、
カルナック神殿やルクソール神殿など
“生”を象徴する「生の都」が存在し、
日が沈むナイル川西岸には、
“死”を象徴する「死者の都」、
王家の谷や王妃の谷などがある。

 

このアフリカ旅のテーマは、
「生きろ」
まずは“生”の東岸を巡ることにした。

 

カルナック神殿

カルナック神殿は、
入場料が25ポンド(約500円・学割)。
中は驚くほど荘厳で、
コストパフォーマンスがすこぶるよろしい。
ハァ…、何度深い溜息をついたことだろう。

アジア、中東を経て、今はアフリカ大陸。
遺跡の質が大きく変わったことを実感した。
テ-ベ3神である
アメン神、ムート神、コンス神の神殿があり、
これらを総称してカルナック神殿と呼ぶ。
聖獣である牡羊のスフィンクスが並ぶ
参道を抜けると、
134本の柱がある大列柱室や
空に向かって突き出たオベリスクがある。
紺碧の空と、巨大な神殿。
古代神話の世界に迷い込んだ。

すごいな、いやぁスゴイよ…。
やばいな、いやぁヤバイよ…。

なんたる語彙の乏しさ。
ハハハ、ライター失格だ(笑

 

フルーカに乗って

夕暮れ。オレンジに染まったナイル。
フルーカと呼ばれる帆舟に揺られた。
ひとりナイル川のほとりに腰掛けていると、
船頭のサバ(片岡鶴太郎似)が話しかけてきた。

「俺のフルーカに乗らないか?」

しつこい客引きが多い中、
淡々とした彼の態度が気に入った。
たわいのない話にしばしふけった後、
10ポンド(約200円)で、彼の舟に乗った。

夕日がナイルに沈む―。
帆をはためかせ、川を滑るように進んだ。
穏やかに揺れながら、音もなくフルーカは行く。
深く、雄大な光景に、はじめてアフリカを感じた。

母なる川がガンガーなら、
ナイルは父なる川だ。
トワイライト、
すべてはシルエットになった―。

 

妖艶で、幻想的

最後にルクソール神殿に。
日が落ち、ライトアップされた遺跡は
妖艶で、幻想的だった。
カルナック神殿とルクソール神殿は
ほぼ隣り合っているので、
どうしても比較してしまう…。

そして、カルナック神殿の方が遥かに壮大なので
ルクソール神殿は霞んでしまうのだ。
だから夜。
この神殿は夜9時まで入場できるので、
ライトアップされてから観るに限る。

ほらね、やっぱりいい感じだ。
でも、入場料をケチって柵の外から観ちゃった(笑
200mmの望遠レンズでしっかり狙ってね。

すべてがダイナミックなアフリカで、
こんなにも小さい自分がいる。

 

旅のカケラ/slideshow

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