フユタビ’13(モロッコ編)#5 Such a Lovely Place

午前6時、
今日もアザーンで目を覚ます。

迷路のようなメディナ、
夜毎祭りのようなフナ広場、
喧騒と静寂が混在するマラケシュ。

 

砂漠の城塞都市

早速、マラケシュ観光をしたいところだが、
今日はこの旅のハイライトとも言うべき、
アイトベンハッドゥに向かった。

南部モロッコには、クサールと呼ばれる
要塞化された村があり、
アイトベンハッドゥはその1つ。
映画のロケ地としても度々登場するほど、
美しい世界遺産である。

マラケシュからアトラス山脈を越えると、
砂と土の世界が広がった。
こんな乾いた大地で、
いったいどうやって暮らしているのだろうか…。

自力では行きづらい場所なので、
昨夜のうちにマラケシュでツアーを組んだ。
1人2800円。
安心を得るかわりに刺激が減るが、
短期旅行ではいたしかたない。

 

赤土のオアシス

アトラス越えでひどくバスに酔いながらも、
視界に捉えたアイトベンハッドゥは、
一気にテンションを上げてくれた。

映画のロケ地としても有名で、
「スターウォーズ」や「グラディエーター」など、
数多くの有名映画が撮影された場所。
モロッコの隊商交易の中継地として栄え、
要塞のように積み立てられた集落が点在している。

日干し煉瓦の建物が丘の斜面に並び、
人とロバしか通れない路地が迷路のように続いていた。

ずっと憧れている国がマリで、
ドゴン集落やジェンネの泥のモスクを見てみたいと思っていた。
アイトベンハッドゥは、それらによく似ている。
赤土の世界にまだ見ぬマリを重ねた。

クサールの頂上まで歩き、大きく伸びをする。
目標達成の瞬間、喜びと同時に寂しさが入り混じる。

もう二度と来ない場所かもしれない。
だからシャッターを何枚も切り、
いやというほど、この瞬間を刻んでおいた。

 

旅のカケラ/slideshow

 

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