フユタビ’12(ケニア編)#4 青空

2013年、元旦。
たぶん、これまでで一番、
そしてこれからも一番になるだろう、
贅沢で、雄大な初日の出。

 

サバンナの朝

まだ夜も明けきらないサバンナで
寒さに震えながら準備を見守った。
ゴーゴー、と火がともり、
気球が膨らんでいく。

そう、バルーンサファリ。

天気運は抜群。
昨夜は雨が降ったようだが、
雲も少なく、風もない。
気球日和だ。

ゆっくりと地上から上昇を始め、
眼下にサバンナが広がっていく。
ある程度の高さに浮くと、ガスバーナーは止まり
無音となる。
風とともに約1時間の空の旅が始まった。

 

空のサファリ

動物は小さな豆粒のようで
動物を観察するというよりは
この雄大な自然を楽しむもの。
やがて明るくなり、
ひたすら息をのむ絶景に見とれた。

サバンナのど真ん中に着地し、
気球から降りると草原に白いテーブルが並んでいた。
なんとここで朝食!
まずはシャンパンを抜いて乾杯した。
これはセレブだ…。
ちゃんとシェフもいて、
目の前で料理を作ってくれる。

元旦ということもあり、
350ドルもしたこのバルーンサファリ。
一生に一度の贅沢だろうなぁ。

 

 

マサイの村

この日の午後、マサイの村を訪れた。

ドライバー兼ガイドに
「マサイ村に行きたい」と告げると
すぐに連れていってくれる。
マサイ族が暮らす村は、いくつも点在していて、
長と交渉し、ひとり10ドルほどで入村を許される。

マサイマラのキャンプ地から徒歩15分、
円形の柵で囲まれたマサイ村。
村へ到着すると、まずは歓迎の歌やダンスがはじまった。
そのあとは自宅を案内してくれるのだが、
土と牛のフンを混ぜて造った家はとても暗く、狭い。
キッチンらしき場所では火を起こしていて
一酸化炭素中毒が心配になるほど煙が充満していた。

サバンナの戦士たちは一所懸命もてなしてくれた。
木の枝で火をおこしたり、
薬として使用している薬草やアクセサリーを紹介。
武器のような杖も自慢げに見せてくれた。
ここでの物販が彼らにとって貴重な収入源なので
一生懸命、買わないか?と勧めてくる。

「その杖は?」と何気なく聞いてみると、
かなり迷った後に、
「10ドル…」と言って差し出してきた。
え、貴重なヤツでしょ?
本当にいいの?(要らないけど)

4年前とほとんど変わっていない光景。
その変わらない暮らしにホッとしながらも
本当の豊かさってなんだろうと、少し考えさせられた。

 

旅のカケラ/slideshow

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です