ポカラ、ポカラ、雨の音…

ここはネパールのポカラ、窓の外は雨。
ポカラは山に囲まれているため、とにかく雨が多い。

 

確率20%

日本で言えば屋久島。
1週間に10日は雨が降る。それくらい多い。

―気が気でない。

何度も窓の外を眺めるが、シトシト…。

―気が気でない。

だって明日は「ジョムソン」という
アンナプルナの麓にある村に行くからだ。

この村は飛行機でしか行けない(徒歩なら4日らしい…)。
飛行機はプロぺラ機、有視界飛行のため
雨や曇りではフライトキャンセルになってしまう。

宿の主人に尋ねた。
「飛行機って、この時期だとどれくらいの
確率で飛ぶの?」

彼は言う、「20%だね」
3、4日のフライト待ちは普通だとか。
当然そんな時間はない。
この後のバス、列車、さらには
8/4デリー発の「イエメン」行きの
航空券まで準備してあるのだから。

 

神津島の思い出

復路も考えると、待てて1日しかない。
いや、1日だって惜しいタイトなスケジュール…。

そういえば、こんな気持ちになったことがあったっけ。
あれは去年の3月だったと思う。
大学時代の後輩と「神津島」に行った。
この時期の伊豆諸島は波が高く、海がよく時化る。
運よく島に着いたものの、帰りの便が欠航という事態に陥った。

船がダメなら飛行機だ!
空港に何度も電話を入れたが、
雲が厚くて飛べないという。
焦った。とにかくヤバイ状態。

その理由は2つ。
1つは翌日の仕事のこと。取材のアポは入ってるし、
やり残した原稿がたんまりある。
こんなところで足止めを食ってる場合じゃない。

もう1つはもっと深刻。
後輩Hには、大切な入社式があったのだ。
入社早々、「島から出れません…」じゃお話にならない。
それこそ島流しの刑である。
ふたりでヤバイ、どうしよう、を繰り返し、
20年ぶりくらいにてるてる坊主を作ったなぁ。

結局、翌日も島から出ることはできず、
高い代償と引き換えに、のんびりした島時間を手に入れた。
そして雨上がりの抜けるようなあの青空は今でもよく覚えている。

 

てるてる大作戦

よし、“てるてる大作戦2”だ!
適当な材料を探し、こしらえ、窓に吊るした。
首元にはブータンで買ったお守りをつけて。
(顔を修正液で書いたためちょっと不細工)

神様が集まる島、神津島。
しかしその願いは届かなかった。
果たしてネパールの神様は
どんな未来を用意してくれるのか?

 

旅のカケラ/slideshow

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