小さなアキタビ ’19 沖縄編②

 

台風が近づいているせいか波がとても高かった。
フェリーは激しく揺れたが、それ以上に眠気が勝り、
ゆりかごのように感じながら眠る。
そして30分後、小さな港に降り立った。

「小浜島」

ここに来たのは20年ぶりだろうか。
以前に訪れた際はまだデジカメもなかったので
写真はほとんど残っていない。
でも記憶は鮮明だったので、
当時と変わらない島の風景を懐かしみながら
上書きするようにシャッターを切った。

小浜島に滞在するのはわずか3時間。
せっかく石垣島まで来たからと、
今回の旅に急遽トッピングをした。
まずは腹ごしらえと、港のすぐ目の前にある
「Coyote(コヨーテ)」に入ってみた。

ご当地っぽいものが食べたかったので
アボカドタコライス(750円)をオーダー。
これが大当たりで、感動的な美味しさだった。


店内の雰囲気もよく、潮風が心地いい。
最初は誰もいなかったのに食べ終わるころには満席に。
旅先でフラっと立ち寄る店で
よく起こる客寄せジンクスは今回も健在だ。

 

さて、レンタサイクルをしようと
すぐ隣にあった店に入ってみたところ、
レンタカーもいいなぁ、と思い始めてしまい
せっかくだから残りの2時間で
島を一周することにした。

真っ赤なアルト、2時間で3500円(ガソリン込)。

小浜島は、沖縄県八重山諸島の
真ん中に位置する離島。
NHK連続テレビ小説「ちゅらさん」の舞台として有名で、
人口550人ほどののどかな島。
サトウキビ畑が広がり、離島らしい素朴さが楽しめる。

最初に訪れたのは大岳展望台。
大岳と書いて「うふだき」と読むそうだ。
300段ほどの階段を登ると、
頂上からは360°を海に囲まれた
大パノラマを望むことができた。


あいにくの曇り空ではあったが
降水確率80%の天気予報に反して
雨が降らなかったのは奇跡と言えるだろう。
相変わらずの天気運は今回も期待できそうだ。

つづいては、
「騙されたと思って行ってごらん」と、
レンタカー店のご主人に教えられた
名もないビーチ。


ホテルの小道を抜けた先にあり、
これはしっかりと説明を聞かないと
見つけられそうにない場所だった。
しっかりと青い海。
晴れていたらさぞかし絶景だっただろう。

 

石長田海岸は
植物学的にも価値の高いマングローブが群生する海岸。
マングローブのすぐ近くまで降りて行くことができ、
ちょうど干潮時だったので
ヤドカリやムツゴロウ(沖縄ではトントンミーと呼ぶんだっけ?)
など、小さな生物がたくさん見られた。

 

時間がなくなってきたので島の中心にある集落に向かった。
「大盛家住宅」は、大正時代に建築され、
国の登録有形文化財にも指定されている。
「ちゅらさん」の中で登場した民家で、
ドラマの中では「こはぐら荘」としてロケに使われていた。
懐かしいなぁ、と何枚もシャッターを切り、
しばらく集落を歩いてみることにした。

たしか20年前に来た際はこの辺りで
アイスキャンデーを売っている商店があったはず。
あの時は自転車で島を巡ったので
汗だくになりながたアイスをほおばり、
小陰でしばらく涼んだ記憶がある。
残念ながらその店は見つけることはできず、
集落を後にした。

どこまでもまっすぐに続くシュガーロードは
港へ向かうラストラン。
両脇に一面のサトウキビ畑が広がっている
小浜島の人気スポット。
ただ、今はサトウキビを収穫した後なのか、
茶色い畑になっていた…。
ここも20年前の記憶が残る懐かしい場所。
両手を広げながら自転車でかけ降りていく姿を
思い出しながらシャッターを切った。

島ドライブはあっけなくタイムリミットの
2時間が過ぎ、再びフェリーに。
いよいよこの旅の目的地である
「竹富島」へと向かった。

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