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砂漠の街、ヤズド。
乾いた風と、刺すような日差し。
この旅の最終ステージだ。
日干しレンガの家並み
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土色の家々が建ち並ぶ旧市街はまるで迷路で、
地図なんて役に立たないから、
勘を頼りに細い路地をカメラ片手に歩いた。
暑いからか、ほとんど人が歩いていない。
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寺院やバーザールの複合施設である
アミール・チャグマーグのタキーイェは、
シンメトリーなカタチと2本のミナーレが特徴。
残念ながら今日は特別な休日らしく、
すぐ近くにあるバーザールはどの店も閉まっていた。
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続いてマスジェデ・ジャーメを押さえておく。
入口タイルは、太陽を浴びてキラキラと美しく、
中に入ってドームを見上げると、
そこにも見事なタイルワークが施されていた。
イスラム建築って、ホントに手が込んでいてスゴイ!
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乾いた街と沈黙の塔
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正午、気温はどんどん上昇。
なんて暑いんだ…。
ヤズドの建築は、この暑さに対してしっかりと対策されていて
上空の涼しい風を取り込んで家を冷やす
バードギールと呼ばれる風取り塔がある。
砂漠の厳しい気候風土に適応するために、
自然の力を巧みに利用した、
エコシティの先駆けともいえる街である。
太陽は真上にあり、日陰をどんどん奪っていく。
本日3本目の水を買い、タクシーに逃げ込んだ。
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ヤズドのハイライトは「沈黙の塔」。
街の郊外の荒野にあり、
ゾロアスター教の墓場の跡である。
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1930年頃まで実際にここで鳥葬が行われていて、
2つの塔があり、そこが鳥葬場らしい。
塔に登ると遠方にヤズドの街が見渡せた。
乾いた風に吹かれながら
ここでイラン旅にピリオドを打った。
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さらば、ペルシャの風
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空港に向かうまでの時間、
残ったお金を使い切ろうと土産店を巡った。
絨毯に惹かれてしまい、
なるべく小さいものにしたがつい5枚も買ってしまった…。
アンティークなタイルやファブリック、
色とりどりの雑貨も買い漁った。
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18:25ヤズド→19:35テヘラン
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1時間のフライトでメヘラバード空港に到着。
ここからタクシーに乗り換え、
国際線のエマームホメイニ空港に移動した。
車窓から街のネオンを眺めていると、
旅の終わりと、夜の淋しさが混じり合う。
日中はどこに行きたい、何がしたい、
という気持ちが勝るが、
こうして異国の夜を迎えるたびに
孤独な気持ちに胸が痛くなる。
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しかも、今日と明日は空港泊し、明後日は機内泊という
宿無しの夜を3つも越えなければならない。
硬いベンチでひとり、じっと朝を待った。
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