アキタビ’10(フィリピン編)#6 蜃気楼

夜が明けるまでバスで仮眠をさせてもらった。

ここマニラは、貧困、渾沌、危険という
ダークなイメージが強い街。
だから、明るくなって、
人々が活動しだすのを待ってから動き始めることにした。

 

今日もハロハロ

適当にホテルを見つけ、
荷物を置き、シャワーを浴びてから
街を散策に出かけた。今日もうだるような暑さだ。

涼をとるのに打ってつけなのが「ハロハロ」である。
ここフィリピンの代表的なかき氷デザートで、
日本ではミニストップでお馴染みの味。

ハロハロは「混ぜこぜにする」という意味で、
アイスやゼリー、甘く煮た豆や芋類、フルーツなどを
その名の通り混ぜこぜにして食べるデザートだ。
また、この紫色のアイスクリームは、
フィリピン名物のウベアイスで、
紫芋の山芋が原料となっている。
150円くらいで食べられるので、
これで暑さを凌いでは街歩きを続けた。

よく街歩きでやるゲーム(?)が、セルフ迷子。
適当にバスや乗り物を乗り継いで知らない場所に行き、
タクシーを使わずに戻ってくるというもの。
たいてい終点まで乗って、それを2回も繰り返せば
もうそこはどこだかわからなくなる。

マニラではたくさんのジプニーが走っているので
今回はこれで遊ぶことにした。
ジプニーは、米国占領時代に使い古された
ジープを改良したもので、
現地の乗り合いバスとして利用されている。
交通手段では一番安く、たいてい10~30円ほど。
どこでも乗降でき、降りたい場所で
コンコンと天井をノックすると
運転手がその場で停車してくれる。

 

スラム街へ

こんなゲームを繰り返し、
知らない街に降り立っては路地を散策した。
たぶん、かなり治安の悪いエリアも歩いていたと思うが、
これまでの旅で培ってきた経験が生きている。

いわゆるスラム街では堂々とカメラを出し、
周囲の人の写真を撮ってはそれを見せ、
無邪気さを装っていると警戒されなくなり、
うまく溶け込めてしまう。
マニラは中米と雰囲気が似ていて、
ちょっとピリッとした危険な感じが楽しめた。

そして夜。ベッドに横になったが
1階で繰り広げられるカラオケがうるさく、
なかなか寝付けない。
カラオケが大ブームのこの街。
結局、午前4時頃まで歌声が響いていた。

 

旅のカケラ/slideshow

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です