アキタビ’10(フィリピン編)#1 風~The wind knows how I feel~

また旅がはじまる。いい響きだ。

何かをはじめたり、気持ちを切り替えるなら
旅に出るのが一番。
日常からすこし距離を置いた場所にいくと
心がすっきりして新しいチカラが湧いてくる。

 

夜の空港

成田空港に着くと少し気持ちが高まった。
チェックインを済ませ、
手荷物検査、出国審査とスムーズに流れていく。
背筋を伸ばして、かかとを鳴らしながら
出発ゲートへ向かう。
夜の空港は大人びていて日常から非日常への
旅立ちをそっとエスコートしてくれる。

いいなこの感じ。

これまで62ヶ国を巡ってきたが
まだまだ世界は広く、
知らない場所がたくさんある。
思い切って8日間の休みを取り、
勢いまかせで買った航空券。

■19:15 デルタ航空 成田→マニラ(フィリピン)

フィリピンはまだ行ったことがなかった。
航空券も現地の物価も安いのが魅力。
それでいて、わりと緊張感もあるような。
結局、当日まで現地での予定は決めず、
機内でペラペラとガイドブックをめくってみた。
こんな感じの旅がやっぱり好きだ。

機内でしっかり予定を立てようと意気込んでいたが
隣に座ったフィリピン人の男性がやたらしゃべりかけてくる。
人懐っこい。たしかそんな風にガイドブックに書かれていた。
久々の英語に苦戦しながらも約4時間、
たわいもない会話を交わし、
ガイドブックは閉じたまま脇に置いた。
ゴウゴウと音を立てながらやがて飛行機は下降。
オレンジの街明かりが見えてきた。

 

「マニラだ…」

22:30、マニラ空港に着陸。
タラップを降りると懐かしいアジアの香りがした。
生ぬるい空気、スパイスの混じったにおい、オレンジの光。
紛れもなくここはアジアだ。

入国審査を手早く済ませ、メータータクシーに乗り込む。
行き先は「パサイ」。
機内で隣に座ったフィリピン人によると
こんな時間でも長距離バスは動いているという。
空港で夜を明かすつもりだったが心が動いた。

遠くへ行きたい

パサイのバスターミナルでタクシーを降り
チケットブースへ。
「バギオに行きたいんだ」そう告げると、
まさに出発しようとしているバスを指差した。
グッドタイミング!

■マニラ→バギオ 所要時間5時間/650ペソ(1300円)

飛び乗ったバスはデラックスタイプで、
シートは通常のバスの1.5倍はある。
これは広くて快適だ。

車窓に吸い込まれるように流れていくオレンジの街灯。
道路を横切る人々、派手なクラクション。
ところどころに屋台がたっていて
街のネオンが夜を彩る。

爛々と目を輝かせ車窓の景色を眺めた。
夜に、街に、アジアに溶け込んでいく―。
自然と笑みがこぼれ、
「これだよ、これ!」
何度も心の中で呟いた。

 

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