フユタビ ’15(コーカサス編) ♯04 未完

目が覚めると時計の針は1周していた。
えっ、午前9時っ!?
でも今の時期、日の出が8時なので、
まだ早朝なんだけどね。

よほど疲れが溜まっていたようで、
昨夜は小説を2ページほどめくって
そのまま眠りに落ちたようだ。
そそくさと準備し、街に出た。

 

今日もバクーの街を巡る

まずはあてもなく歩き、わざと迷子になる。
さぁ、ゲームスタート!
地図のない自由な散歩だ。

まだクリスマスムードいっぱいの街は、
みんな穏やかな表情で歩いていて
目があうと、軽く手を振ってくれた。
途中、マーケットでヨーグルトを、
パン屋でハンバーガーを買った。
キレイな公園を見つけたので、
ここで朝食にしよう。

ベンチに腰掛け、ハンバーガーを頬張る。
何気ない食事だが、旅先で日常に触れることこそが
最高に楽しい瞬間。
絶景も好きだけど、言葉にできないこういう時間はかけがえがない。

優しい日差しが気持ちいいなぁ。
バクーにはいたるところに公園があり、ベンチがある。
景色は代官山という感じだろうか。
街歩きに優しいステキな場所だ。

朝食のあとはタクシーに乗った。
街を見下ろすように威武堂々と
そびえる3本のフレイムタワー。
アイツの根元をみてやろうと向かった。

 

そびえたつフレイムタワー

タクシーの運転手にデジカメの写真を見せると、
顎をしゃくりながらエンジンをかけてくれた。
ちなみにタクシーは3キロで200円くらい。
そのあとは1キロ毎50円加算される。

フレイムタワーは首が痛くなるほど高かった。
六本木ヒルズが3本ある感じだろうか。
街の一番高いところに建っているし、
なかなか偉そうなヤツだ。

最後は旧市街をぶらぶら。
迷路のような要塞も
すっかり土地勘ができてしまったw
未だ見ぬ景色を探して
細い路地をかたっぱしから歩いてみた。

雑貨も魅力的で、
中世の雰囲気は眺めているだけで心躍る。
絨毯が欲しかったが、
まだ旅の序盤なので荷物になるし、
オイルランプやチャイグラスを買うことにした。

 

アゼルバイジャンのランチ

ランチ5マナト(約400円)の看板を発見。
安いし、しかもコース料理のようだ。
中に入ってみると、
「日本人?」と珍しいそうに注目を浴びた。

料理は何種類かあるようで、
スープやメインを選ぶスタイルだった。
え、全然わからないし、どうしよう??
適当に、これと、これと、これ!
と、指をさした。

ラディッシュ?ヨーグルト?カツレツ?
よくわからないが、アゼルバイジャン料理が
次々と運ばれてきた。

どれも美味しい!
周囲の客が様子を伺っていたので、
親指を立てて、
「美味しいよ!」と合図をした。

ポットになみなみと入ったチャイは
何杯飲んでも飲み飽きず、
結局全部飲み干してご馳走様でした。

これでバクー(アゼルバイジャン)ともお別れ。
また来る機会があるかな?
キレイな街だったし、
またいつか訪れたい場所だと思う。

 

 

最後まで幸せな時間だった

空港へと向かう。
お金がかなり余ったし、
タクシーで!とも考えたが、
少しでもローカルな雰囲気を味わいたいから
歩いてバス停まで行くことにした。

地図もなく、到着時にタクシーで向かった
道を思い返しながら歩いてみた。
まるで景色の答え合わせをしているようだ。

30分ほど歩き、不安になってきた。
あれ?方向が違うのかな?
道行く人に超片言のロシア語で尋ねる。
その指先を信じて歩く。
これを繰り返してようやくバス停にたどり着いた。

バス停で待っていると親子に声をかけられた。
英語が話せるようで、
「何か困ったことはない?」と。
バス停はここで合っているのかを聞くと、
大丈夫だと微笑んでくれた。

バスチケットはICカードが必要らしく、
自分は持ってないことを話すと、
周りの人に声をかけ、
「この人の分も一緒に払ってあげて」
と頼んでくれた。
料金を手渡し、
スパシーバ!とお礼を言った。

最後まで優しい国、アゼルバイジャン。
絶対また来よう!
幸せな気分でバスに乗り込んだ。

 

旅のカケラ/slideshow

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