LET YOURSELF GO、LET MYSELF GO

トルコに入って9日目。

今朝、3回目の両替に行き
これで合計700ドルの両替をしたことになる。
下手したら2ヶ月分の予算を食いつぶした計算だ。
ヨーロッパ価格恐るべし…。

内訳は、宿代と交通費で1日5000円。
食費は1食あたり800円が相場である。
水は100円、コーラは200円だ。
削れるところは、、、やっぱり食費か(泣)
外食は1日1食にし、あとはパンとパスタで凌いでいる。
あ、パスタは前回紹介したコップパスタね。

 

 

メルシィンへ向かう

今日はトルコを脱出すべくカッパドキアから
「メルシィン」という港街を目指した。
バスでおよそ6時間、料金は3000円。
こんな高いお金を払ったにも関わらず、
エアコンが故障中…。
40℃オーバーのサウナバスと化した。
したたる汗、寝れやしないよ。

バスの中ではもっぱらiPodを聞きながら
車窓の景色を眺め、そのままウトウトというコース。
しかしこの暑さだ、音楽すら暑苦しくて聴く気がしない。
日差しがキツかったのでカーテンを閉め、
車内の人間観察をきめこんだ。

 

トルコ人は気さくで、そして日本人に興味津々。
目が合うとすぐに会話に華が咲く。
ただし、向こうはトルコ語。
なんとなくわかったフリをして頷く程度だけどね。

小さな女の子が席の隙間からこっちを見ていた。

目が合ったので軽く手を振ると
嬉しそうに手を振りかえしてきた。
数分おきに目が合うが、お互いに会話はない。
そして彼女はニッコリ笑って、ウインクをした。
これがまた絵になる!
ふいに「チェルシー」のCMを思い出していた。
だいぶ気を許したのか、ポッキーをわけてもらったり、
一緒に写真を撮ったりした。
何気ない1コマだが、トルコという舞台が、
映画の中のワンシーンのようだ。

 

スィリフケへ向かう

メルシィンに着くとすでに夕方だった。
まだ体力に余裕があったので、もう1本バスに乗って
さらに先の目的地を目指すことにした。
行き先は「スィリフケ」。ここもまた港街である。
というもの、明日はフェリーに乗って
トルコを脱出する予定なのだ。

次なる国は「キプロス」。
え?どこ?? まぁ、おいおいと。

バスの車内は混んでいたので、
家族連れに席を譲ってあげると
ビックリするくらい感謝された。
トルコ語が解らないのでニコニコしながら
「ノープロブレム」を連呼して首を振っていると
英語を話せるトルコ人が登場し、通訳をしてくれた。
一躍車内の注目を集めてしまい恥ずかしかったが、
悪い気はしなかった。

いつも助けられてばかりだから、
小さな恩返しが自然とできたことが嬉しかった。
嬉しい気持ちは伝染するようで、
周囲の人たちが妙に優しくなった気がした。
席が空くと「こっちへおいで」と手招きされ、
入れ替わり立ち替わり話しかけてきた。
きっと気持ちにゆとりができ、
表情が柔らかくなったのだろう。

 

アジアとヨーロッパの狭間

バスに乗ること約2時間、スィリフケの街に着いた。
ドライバーの計らいでホテルの前に落としてもらい、
15リラ(約1500円)のツインルームをゲットした。
さらに安くて美味しいケバブ屋さんを見つけたし、
なんだか妙にいいことつづきだ☆

トルコ最後の夜。
この国で“ゆとり”を学んだ気がする。
たしかに金銭面ではゆとりがなかったが、
心は別。嫌なことも何ひとつなかった。

トルコはいわゆる先進国。
日本も同じカテゴリーに属しているが、
こうはいかないだろう、、、悲しいけど。
トルコ人以外には見えないしがらみや
諸問題もきっとあるのだろうけど、
それを感じさせない彼らの強さ。

アジアとヨーロッパの狭間で、
トルコにしかない優しさを知った。
LET YOURSELF GO、
LET MYSELF GO

 

旅のカケラ/slideshow

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