ポケットの砂

360°、見渡す限り砂の世界。

敦煌の市街地から5km、
シルクロードで最も美しい砂丘が連なる
「鳴沙山(めいさざん)」に来ている。
東西の長さ約40km、南北の幅約20km、
最高峰は海抜1715mで、
五色の細かい砂粒の集まりで出来ている砂漠だ。

 

空と砂のコントラストをゆく

かつては「神沙山」と呼ばれていたが、
風が吹くと音をたてるので
「鳴沙山」と呼ばれるようになったとか。
『史記』には、
「天気がいいときは、音楽を奏でているようだ」
とも記載されている。

サラサラの砂に足をとられながら、
空と砂のコントラストをゆく。
誰もいないし、音がない。
ときおり風が吹いて、砂粒を運んでいく。

 

砂遊び

鳥取砂丘よりも遥か広大な砂漠で
棒倒しをやってみた。
砂がサラサラすぎて、すぐに棒は倒れてしまったw
つづいて走り幅跳び。
砂の城も作ってみたかったが無理だったw
大きすぎる砂場で、馬鹿げたことをしてみるもの楽しい。

ふと、ソリをする人たちが目に飛び込んできた。
近くに行ってみると、「1回20元」の看板。
ちょっと楽しそうだったが、
滑り終わったあと、ソリを担いで登ってくる姿が悲しかった。

 

砂丘に囲まれたオアシス

今度ははるか遠くには観光客を乗せた
ラクダが隊列を見つけた。
そんな砂漠をひた進めば、
「月牙泉(げつがせん)」と呼ばれるオアシスが姿を現す。
遠い国のおとぎ話に迷い込んだようなシチュエーションだ。

月牙泉は、鳴沙山の北麓にあり、
周囲を砂丘に囲まれたオアシス。
湖面が三日月の形をしていることからこの名が付いたとか。
砂丘の真ん中にありながら、
1000年以上も枯れたことのない神秘のオアシスである。

砂、砂、砂、ラクダ、砂、砂…。

強い日差しに喉は渇くが、
心はどんどん潤っていく。
砂丘のど真ん中に腰をおろし、天を仰ぐ。

今日も生きてる!

 

時の砂

そんなあたりまえのことを、
あたりまえじゃないと、気づかせてくれる毎日。
ひと掴みの砂は、指の隙間からこぼれていく。
まるで、この旅を象徴するような「時の砂」。
あまりに愛おしい時間。
大切な時間がこぼれないように、
フィルムケースに砂をつめて、
そっとポケットにしまった。

旅の砂時計はまだまだ残っている。
すべての砂が落ちきる前に、
もっと遠くまで歩いていこう。

旅のカケラ/slideshow

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