おわりとはじまりの場所

ぐるっと中国を1周して辿り着いた「カシュガル」。
新彊ウイグル自治区で、
タクラマカン砂漠の西端に位置する。

 

新彊ウイグル自治区

カシュガルとは、古代イラン語やペルシャ語で
「玉の市場」を意味し、ウイグル語では
「色とりどりの煉瓦で出来た家」の意味があるとか。

街を歩いていると、ほとんど中国の面影はない。
ウイグル人はロシア系の血が濃いようで、
青い目が印象的だった。

そしてもうひとつ大きな変化があった。

 

中国語、通じません

中国語表記が減り、ウイグル文字が踊っているのだ。
しかも同じ中国でありながら、中国語が通じない…。
おいしい!と言おうと思い、
「好吃(ハオチー)」と親指を立てるが
彼らは首をひねるばかり。
「デリシャス」「グッド」、やはり通じない…。

ならばと、「ハラショー!」と叫ぶと
ようやく笑顔で親指を立て返した。
なるほど、ロシア語が通じる街なのか。

 

中国ではない中国

ウイグルの古い町並みを歩く。
ここでも子どもたちが元気に走り回っている。
おもむろにカメラを向けると、
笑顔のまま、ピタっと足を止めて、きちんと整列する。

自分たちの写真を確認すると、
キャッキャとお互いを指差しあって笑う。
そして「もう1回、もう1回」と袖をひっぱる。
世界中どこへいっても、
子どもたちの無邪気さには癒される。

言葉が通じなくてもすぐに打ち解けられる、
不思議なスマイル。
そしてどんな些細なことでも、
楽しみに変えてしまうパワー。
彼らに教えられることは多いと思った。

細い路地を抜けると、景色が一変した。
人、人、人…。

 

日曜バザール

 

その隙間を馬車が起用にすり抜ける。
そうか今日は日曜日。

ここカシュガルの名物である「日曜バザール」だ。

アジアのパワーを一点に集めたような活気。
おもちゃ箱をひっくり返したような煌びやかな露天。
ちょこんとウイグル帽をかぶり、長いあごひげの人たちが
楽しげに買い物をしている姿は微笑ましい。

強引な客引きや押し売りはなく、
みんなで“楽しいこと”を
いっぱい持ち寄ったようなバザール。
中国の旅の終わりを祝福するように
歓声が乾いた空に吸い込まれていった―。

反日感情やチベット問題。
さまざまな膿を持っているのも事実だが、
中国を旅したこの1ヶ月。
本当に温かな国だ、と感じた。

僕らが知ってる中国は、ほんのうわずみだけだ。
この国の懐はどっしりと深い。
たくさんの出会いに感謝したい。
この国で一番たくさん使った言葉をもう一度。

「謝謝」、そして「再見」。

 

旅のカケラ/slideshow

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です