いつかの夏休み

ここは少数民族のるつぼ、ルアンナムター。
街のすぐ近くには
アカ、ランテン、タイダム、モン族の村が点在している。

 

マウンテンバイクでGo!

早速、マウンテンバイクを借り村を巡ることに。
ちなみにレンタサイクルは1日で10000K(キープ)、
日本円で約120円とリーズナブル。
欧米人はレンタバイクやツアーバスを使っているが、
この山岳地帯を、気合と根性でペダルを漕いでこそ、

侍スピリッツ!

村人も温かく迎え入れてくれると勝手に思っている。

 

モン族の村

自転車で約15分、
町外れにあるモン族の村「Had Gnao」に着いた。
最も多い少数民族で日本人のような顔つき。
衣装、薬、生活習慣など独自の文化を持ち、
仲間意識が強く、
仲間と他人に対する扱いが極端に異なるとか。
果たして受け入れてもらえるだろうか?

自転車を降り、村の奥へと足を踏み入れた。
すると、一台の車に人が群がっている。

なんだ?なんだ?

早足で近づくと、
トラックの荷台いっぱいにピーマンが積まれていた。
老若男女入り乱れてのピーマンの袋詰め合戦。

子どもたちの嫌われ者のピーマンがここではおやつらしい。
生でかじると旨い!
そんなゼスチャーで教えてくれた。

 

もう1回、もう1回

小さな集落には子どもがいっぱい。
ちょっと戸惑いながらもカメラを向けると照れ笑いする。
撮った写真を見せると皆で笑い合い、
もう1回、もう1回と指を立てる。
ピーマンと同じように、
いつしか子どもたちが群がってきた。

ここに座れと、イスを用意してくれる村人。
コップに水を汲んでもてなしてもくれた。
英語はまったく通じないので、
ガイドブックを見ながらラオス語を話すと、
「#$%&$%%」と、手を叩いて笑ってくれた。
ラオスの人は本当に心優しい。

 

ラオスの風に吹かれれば

タイダム族の村では、川遊びをし、
ランテン族の村では、セパタクローに参加した。
彼らはラオス語で話し、こっちは日本語で話す。

これが驚くほど通じ合ってしまう。
日本で「KY」という言葉が流行ったが、
まさしく空気を読めばいい。
そして、ラオスの風に吹かれればそれで事足りる。

 

あの頃の夏休み

いつかの夏休みを思い出しながら、
茶色い一本道をゆく。
田園風景、小川のせせらぎ、蝉の声。
頭の中には、井上陽水の「少年時代」が流れ出す。
大きなカゴを背負った村人が手を振り、
水遊びに夢中だった子どもたちが駆け寄ってくる。

あの頃の夏休みが戻ってきた。

何かに夢中で、一番無防備だった時代。
ラオスはそんな国。
大声を上げながら、自転車で風になった。

そして今、夏休みの絵日記を
涼しい宿のベッドの上で書いている。

 

旅のカケラ/slideshow

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