ビクトリアの滝

午前2時、バスが停車した。
たくさんの人が降りていく…ん、ここはどこ??

 

リビングストンに到着

窓の外に目をやると、
いるわいるわ客引きが手招きしている。
ということは…「リビングストンだ!」

眠たい目を擦りながらバスを降り、
トランクから荷物を取り出す。
背後でうごめく客引きたち…ちょっと邪魔だってば!
必殺目線外しと、口チャックで奴らをかわした。

 

Jolly Boys

リビングストンは「ビクトリアの滝」で有名な街。
だから、客引きたちがわんさかいるわけで、
有名観光地であればあるほどタチが悪くなるのは、
マーフィーの法則でもおなじみである(嘘だよ)。

しかし、午前2時ってか!?
予想外に早く着きすぎた…うーむ、どうしようか?
周囲をうろつくも深夜営業のレストランやカフェはなく、
このままバス停(道端)で座ってるのもしんどい。
ダメもとで宿に行ってみるとしよう。

『Jolly Boys』
バックパッカーの間では有名な宿で、
良心的な価格に加え、設備は充実してるし、
ビクトリアの滝まで送迎してくれるもの嬉しい。
重たい門を開け、外で寝ていたスタッフにエクスキューズミー。

「あの~、チェックインの時間まで
どこかで待たせてもらえませんか?」

OK!と、ふたつ返事で中に通され、
リビングを使っていいと言われた。
ソファがたくさんあり、ここなら仮眠にもってこいだ。
さすが人気の宿、太っ腹!

午前7時にチェックインし、熱いシャワーを浴びた。
宿の中にはプールがあり、
屋外に卓球台やビリヤード台も備え付けられていた。
もちろんすべて無料。
これで1泊8ドル(ドミトリー)は安い。

 

ビクトリアの滝

10時発の無料ワゴンで「ビクトリアの滝」に向かった。
宿からおよそ10km、まっすぐ1本道だった。
入口で入場料10ドルを支払い、遊歩道を進む。

ゴウゴウ、という滝の音がだんだん近づいてきて
負けじと期待に鼓動もうねりを上げた。
ヴィクトリアの滝は、ザンビアとジンバブエの国境にある滝で、
最大幅が1700m、最も深い滝壷は落差が108mある。
ナイアガラ、イグアスと並ぶ世界三大瀑布のひとつ。
1855年、イギリスの探検家リヴィングストンが
ヨーロッパ人として初めてこの滝に到達し、
イギリスのヴィクトリア女王にちなんで英称がつけられた。

長い年月の間に川の浸食によって滝の位置は移動しており、
現在の位置の滝は将来なくなってしまうらしい。
水音は雷鳴のように轟き、
木々の間から雨のように水煙が降り注いだ。
そしてそいつは姿を現した…

 

圧倒的な光景

言葉を失う大迫力!
スゲー!!!!!!!!と叫んだって、
その声もかき消されちゃうんだけどね。

滝幅に沿って遊歩道は伸びていたが、
滝壺から吹き上げる水しぶきが尋常じゃない!
カッパを着て、傘をさして、
まるで台風中継のレポーターのような姿だもの…。

そしてその横を水着姿の欧米人カップルが
キャッキャっと笑いながら通り過ぎていった。
写真を撮るのがひと苦労だった。
レンズを向けた瞬間にカメラはびしょ濡れ…。
タオルで何度も拭きながら、
1枚1枚命がけでシャッターを切った。

 

 

滝を一往復し、満足した。
たった1時間という短期決戦に終わった。
明日はジンバブエ側から眺める予定だし、
服もカメラも早く乾かしてやりたいもの…。

 

ザンビアに未練なし

帰りはタクシーで帰ることにした。
ちょうど同じ宿に向かう欧米おばちゃんがいて、
相乗りさせてもらった。
タクシー代は10ドルだったが、
「コーラを1本おごってね」と、
欧米おばちゃんの太っ腹采配でタダに。ありがとう♪

ザンビアの最初にして最後のハイライトは
こうして幕を閉じた。
明日はお隣「ジンバブエ」に向かう。
3日で1ヶ国という、ギネス級の移動はまだまだつづく。

 

旅のカケラ/slideshow

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