雨上がりの朝。
アーケードはまだ人もまばらで
どこの店もシャッターを降ろしている。
早朝からやっていた小さなカフェを見つけたので
クロワッサンを食べながらバスの出発時刻を待つ。
Road to London
9:18カーディフ→13:05ロンドン
日本で予約しておいたナショナルエクスプレス。
早割が効いて17£(約2900円)だった。
アプリでチケット(QRコード)を見せ、無事に乗車。
バスは席が広くて快適で、Wi-Fiも完備している。
さぁ、はじまりの場所であり、
おわりの場所であるロンドンに向かおう。
途中、大雨と雷で心配だったが、
ロンドンのヴィクトリアコーチステーションに
着いたと同時に快晴になった。
今日もラッキーをありがとう。
ここからホテルまでは地下鉄で移動する。
とその前に、
102ヶ国目、イングランド!
頭の中では国歌が流れ、旅のゴールを噛み締めた。
ロンドンの物価は異常で、特にホテル探しは苦労した。
中心街では1泊5万が当たり前で、郊外でも2万はする。
そこで民泊を選び、ウォータールーの駅のすぐ近くで、
1.5万円という破格の宿(Waterloo Rooms)を見つけた。
ただ、ミッションが多く、
謎解きのように部屋の鍵の隠し場所がメールで送られてきたほか、
ロックを解除するパスワード、玄関の開け方、
他の住人に声をかけられた時は「友人宅に遊びにきました」と言え、
など、様々な指令があった。
部屋はすこぶる快適で、次にロンドンに来る機会があれば
またリピートしたいと思った。
テムズ川とタワーブリッジ
荷物を置くと、すぐに街歩きに出かけた。
今の時刻は15時で、日差しが強くて初夏のようだ。
ホテルから歩いてテムズ川に行けるので
ロンドンブリッジやタワーブリッジを目指すことにした。
ロンドンは大都会だが、緑が多くて気持ちがいい。
建物は趣があり、長い歴史を感じるし、
ロンドンタクシーやロンドンバスも絵になる。
都会は苦手だが、こういう落ち着いた街ならウェルカムだ。
バラ・マーケットを抜けると、テムズ川が見えてきた。
「ロンドン橋落ちる〜♪」のロンドンブリッジを渡り、
テムズ川沿いを歩いていくと、
だんだんタワーブリッジが近づいてくる。
タワーブリッジは、19世紀後半に完成。
その名の通り2つの大きな塔を擁する、
跳ね橋を兼ねた吊り橋で、圧倒的な存在感があった。
すぐ隣にはロンドン塔もあり、絶好の撮影スポットだ。
タワーブリッジはものすごい混雑で、
道幅いっぱいに人が溢れていた。
強い風に吹かれ、旅の終わりを感じながら歩いて橋を渡った。
今回の5ヶ国は、それぞれに特徴があり、
我ながらいいセットリストになったと思う。
ハリーポッター、再び
テムズ川の対岸は新市街なのか、
高層ビルが建ち並んでいた。
このビル群を少し進んでいくと
ふと、タイムスリップしたようなレトロな通りが現れる。
ここレドンホールマーケットは、
『ハリーポッターと賢者の石』でダイアゴン横丁へとつながる
パブ「漏れ鍋」への入口として使用された場所。
実際に映画は観ていないが、確かに中世の雰囲気があり、
ファンタジーを感じる場所だった。
パブは店の外まで人が溢れていて、お祭り騒ぎだ。
締めくくりは本場のパブ
すべての国でパブに行ったが、もちろん今夜もパブで夕食。
ロンドンだから、まさに本場だ。
無数にある中から、テムズ川南岸にある
「The Anchor」という店を見つけてあった。
創業は1615年と、これまた400年以上の歴史ある場所。
3階建てになっていて、ルーフトップバーもあった。
2階が落ち着いたテーブル席になっていたので、席をとり、
最後の〆なので「フィッシュ&チップス」を注文した。
16.5£(約2800円)となかなかいい値段がした。
歩き疲れた身体にコーラが染み渡る!
イギリスの食事は不味い、と聞いていたがいやいや全然。
味はもちろん、この雰囲気での食事はクセになるほど楽しかった。
店内を徘徊し、お構いなしにシャッターを切った。
明日の夜はフライトがあるので、これがラストナイト。
アジアの夜は終わらない夏祭りのようで好きだったが、
ヨーロッパの夜はどこか大人で、
静かに更けていく感じが冬の夜に似ている。
これも悪くない。
旅を振り返ると、最後の夜をよく思い出す。
海辺や川のほとり、静かな森や砂漠のバザール、
いろんな夜があった。
こうして日記を綴っている今も、
あの街の夜の香りを思い出す。
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