ハルタビ ’23(イギリス編) ♯04 Here Comes the Sun

ダブリンの朝、霧雨が舞う重たい空。
まだ6時前だったが、
今日の夕方には次の国に行くので
早速出かける準備をしよう。

 

フルブレックファースト

今回の旅の目的の1つが朝食。
イギリスやアイルランドは朝食をしっかり食べる習慣があり、
朝からフルコースで提供されるらしい。
国ごとに特色があるはずなので、
5カ国の朝食を食べ比べようじゃないか。

荷物をまとめ、部屋の外に置いておいた。
「夕方に取りにくるから」と宿の人には伝えてある。
昨日と同じ道を、中心街を目指してまた1時間かけて歩く。
雨はもうあがっていた。
やっぱり天気運は最強。今回も大丈夫そうだ。

「Bewley’s Café 」というカフェに目星をつけてあった。
ネットで色々調べてみたところ、ここの口コミが高評価だった。
ちょうど開店と同時に着いたので、一番乗りで店内に案内された。

カフェというよりは高級レストラン。
雰囲気最高で、昨夜のパブも良かったが、
朝からこんな素敵な場所で食事ができるなんて
特別な人間になった気分だ。

 

魅惑のワンプレート

フルアイリッシュというメニューがあったのでそれをお願いした。
ドリンクと合わせて20€、朝から3000円の朝食だ。
卵、ベークドトマト、ホワイト&ブラックプティング、
ベーコン、ソーセージ、マッシュルームなど、
噂どおりのボリューム!

見た目も美しく、これはテンションが上がる。
味も美味しいし、なんていい朝なのだろう。
これはシャッキリ目が覚めるわ…。

 

伝統のアランニット

アイルランド発祥のアランニット。
専門店があったので覗いてみると、
1階から3回まで全てニットで驚いた。
アランニットは、「フィッシャーマンニット」とも呼ばれ、
生成り色に、美しい立体的な編み模様が特徴である。

発祥は西岸のアラン諸島と言われていて、
漁に出る夫を寒さから守るために、
島の女性たちによってアランニットは編まれたそうだ。

1着買うつもりで物色したが、ちょっと手が出る値段じゃなかったことと、
荷物になることから、アランニットを着たテディベアを買うことにした。
そう、この旅のもう1つの目的がテディベア探しだったので
これはいい買物ができた。

 

トリニティー・カレッジ

いつの間にかすっかり快晴に。さんさんと降り注ぐ日差しが心地いい。
あまり観光スポットは予定してなかったが、
足を運んでおきたかったのがトリニティー・カレッジ。
アイルランド最古の大学で、ここの図書館が有名スポットなのだ。

オールド・ライブラリーを目指し、校内を歩く。
すると行列ができていて、その入口には「sold out」の貼り紙が。
え、まだ午前中なのに?
係の人に聞いてみると予約ですぐに完売になるそうで
明後日までチケットはないわよ、と言われてしまった。

ちなみにこの図書館には、「ケルズの書」という必見の本があるそうで
ちょっと残念。
仕方がないので、すぐ近くにあるダブリン城に行くことにした。

ダブリン城も入場料がやたらと高いので
ここも無料ゾーンで充分。
庭園と、荘厳な外観を楽しんで満足した。

 

午後は古着めぐり

朝食をたっぷり食べたのでランチは抜くことにした。
おそらく今回の旅は朝食を満喫するので
夕食までお腹が減らないだろう。
カフェも入るだろうしね。

足がだるくなってきたが、
午後は古着屋をめぐることに決めていた。
テンプルバーのすぐ近くに古着屋が集中しているので
片っ端から入ってみることに。

雰囲気は高円寺で、古着屋独特のお香の匂いが漂う。
シャツやジャケット、コートが多く、
どれもオーバーサイズで、女性ものの方がちょうどいいくらい。
思った以上に安く、ジャケットを集中的に見て回った。

いくつか迷った中で、これだというジャケットに出会い、
お値段も40€(6000円)とお手頃だった。
いかにもアイリッシュといういい感じの古着だ。

 

パブはカフェにもなる?

流石に歩き疲れたのでカフェで休もうと思ったが、
テンプルバーで雰囲気のいいパブを見つけたので
入ってみることにした。

「Q uays bar」という名前で、ここもずいぶんと歴史がありそうだ。
ぜひアイリッシュコーヒーを試して見たかったので、
カウンターに行き、コーヒーだけでもいいか?と聞いてみると、
バーテンダーはやや首を横に曲げながら「もちろん」と親指を突き上げた。

日本で1度だけ飲んだアイリッシュコーヒー。
ウィスキーが入ったデザート感覚のコーヒーで、
本場の味は日本のものよりも遥かにアルコールが強かった。
グラスに浮かべられたクリームは混ぜずに飲むのがツウらしいが、
あまりの濃さに混ぜてまろやかにして飲み干した。

それにしても、パブの雰囲気っていいなぁ。
すっかりハマってしまった。

 

ダブリンの終わりを告げる夕立

スコールにようなものすごい雨が降ってきた。
宿に荷物をピックアップに行かなければならないので
バスに逃げ込み、グーグルマップを頼りに最寄りのバス停で降りた。

荷物を受け取ると、再びバスに乗り、オコンネル橋まで戻った。
ここから次なる国、北アイルランド(ベルファスト)行きのバスが出る。
バスチケットは事前にネットで買ってあって、
たしか15€くらいだった。

17:20、定刻通りにバスが到着。
弱いがWi-Fiもあって快適そうだ。
シートを倒し、約2時間、車窓の風景を楽しんだ。

ヨーロッパなので国境はいつの間にか通過してしまうが、
バス移動が一番旅してる気分になる。
昔、200本以上の長距離バスを乗り継いで世界を一周した。
あの頃の記憶が懐かしく浮かび上がる。

ブルルル…低いノイズを響かせながら流れる景色。
だんだんとモノクロになっていくこの瞬間がやっぱり好きだ。

 

旅のカケラ/slideshow

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