城の崎にて その3

 

朝食は蒸し野菜に、玉子焼き、
焼き魚はノドグロだった。
ごはんに合いそうな珍味も多くこれはいい。
お昼にそばをはしごしようと思っていたが、
ついついお替りしてしまうほど。

 

城下町・出石

チェックアウトし、城崎温泉から豊岡に移動。
電車で2駅だからあっという間だ。
そこから1時間に1本という全但バスに乗り、
出石に向かった。
始発のバス停から乗車し、終点の出石まで
人の乗降はゼロ。完全なる貸し切りバスとなった。

車窓の景色は田園風景で、天気も良くて気持ちいい。
見上げた空にはコウノトリが羽ばたいている。
急いでスマホを向けたが、さすがに遠すぎて無理だった。

バスを降り、出石城址の方へ歩いて行く。
これから仕事なのに、隙間時間を使っての観光だ。
コロナ禍で旅に出る頻度が極端に減ってしまったので
こういうビジネストリップは貴重だ。

但馬の小京都「出石」。
小出吉英が慶長9年に築いたという出石城は、
町の高台にあり、橋を渡ってその近くまで行ってみた。
見晴らしがよく、碁盤の目に整備された街並みが眼下に広がる。
空気も凛としていて、これぞ朝の醍醐味だ。

 

出石皿そば

ここを訪れたのは15年ぶり。
前回はわざわざ皿そばを食べるためだけに
福井から夜通し車を走らせてやってきた。

 

出石皿そばは、江戸時代に信州から
そば職人を連れてきたことがはじまり。
出石焼の白地の小皿にそばを盛り、
5皿1組を一人前として提供している。

数種類の薬味とダシで食べるスタイルで、
今も町中に蕎麦屋がひしめいている。

その中から狙いを定めたのは「近又」。
行列必至の人気店のため、開店と同時に1番に入店した。

注文したのはもちろん「皿そば」(830円)。
食べ方は、徳利に入ったつゆを蕎麦猪口に注ぎ、
ネギやわさび、大根おろしで食べるのだが、
お店の人曰く、
「1皿目は塩だけで食べてみてください」とのこと。

サラサラと塩をふり、口に運ぶと
そば本来の風味がしっかりと味わえた。
玄そば(そばの実)を皮ごと石臼挽きしているため
香りが強いようだ。

2皿目はつゆで、3皿目はおろしを混ぜて、
4皿目はとろろを投入。
〆の5皿目は生卵を入れた。
5つの味が楽しめて面白い。

本当ははしごをしようと思っていたが、
1軒で満足してしまい、つづきはまたの機会に。

わずかな滞在時間だったけど、やっぱり旅は面白い。
片道6時間の移動もまったく苦にならないし、
朝も早くから活動できる。
仕事とのメリハリもつけられるので、
ビジネストリップは生産性が高いかも!?
早くコロナが収束して、もっと自由に飛び回りたいものだ。

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