ビザと航空券

18万円!?
ひっさびさに、こんなにもお金を遣った…。

まぁ、ここまで節約してきたし、
悩みぬいての選択だから、無駄遣いではないはずだ。

 

旅支度

ケニアの首都「ナイロビ」。
明日から3泊4日のサファリに出かけるため、
今日は朝から忙しかった。
まずはビザ。
この後、ケニアを基点に3ヶ国ほど回ろうと
考えているため、今持っている
シングルビザでは都合が悪い。
ケニア入国の度に50ドルも払っていては
お金が持ちゃしないもの。
ここはマルチビザに変更してもらうのがベターだ。

午前9時、ひとりイミグレに向かい
窓口でビザの変更を申し出た。
が、返ってきたのは好ましい回答ではなかった。
「1週間と110ドルかかります」
それは長い、そして高いよ…。
頭の中の電卓を叩くも、
これじゃ元は取れない。仕方がない、
毎回トランジットビザ(20ドル/1週間有効)で
しのごうではないか。

 

航空券を探す

次に旅行代理店へ足を運んだ。ケニアの次は、
飛行機を使ってアフリカの国々を目指すためだ。
それは、マダガスカルとマリ。
マダガスカルはアフリカ旅の
“ボーナスステージ”と位置づけている。
インド洋に浮かぶ島国で、
「第七の大陸」、「地球のヘソ」などと形容される。

それからマリ。
ここはこの旅で一番訪れたいと思っていた場所。
西アフリカ、サハラ砂漠にあるため
どこからアクセスすべきか迷っていたが、
ここナイロビこそがそのチャンスだ。
まずはマリの航空券を調べた。

ナイロビ⇔バマコ(マリの首都)
の往復で1100ドルだった。
決して安い金額ではなかったが魅力的だ。
早速手配を依頼したが、1つの問題が浮上した。

「ビザは持ってるの?」
山本リンダに似たスタッフに問われた。
いや、空港でアライバルビザが取れるはず…。
「じゃあちょっと確認するね」
どこかに電話をかけ、話し込んでいる。

「空港では取れないらしいよ…」

じゃあ、ちょっと待って!
急いで日本大使館を訪ね、
日本人職員にマリのビザについて聞いた。
結果、マリは事前にビザの取得が必要で、
さらに悪いことに、
ここケニアにはマリ大使館はない、という。
がっくりと肩を落とし、
再び旅行代理店に戻った。

 

オプションはインド洋の真珠

「やっぱり無理だって」(カズ)
リンダも残念そうだった。
旅で一番楽しみにしていた選択肢が消えた…。
まぁ、こうやって未練を残しておけば
また次に来る理由になる、
そう自分に言い聞かせながらも
あきらめきれずにいた。

そうだ!!
マダガスカルにオプションをつけよう!
マリ行きのお金が浮いた分で、もう1ヶ国。
マダガスカルの西、インド洋に浮かぶ島国がある。

その名は「モーリシャス」。
“インド洋の真珠”と謳われ、
「神はモーリシャスというパラダイスを創り、
これを真似て天国を創った」と、
言われる島である。

手に入れたチケットは、
ナイロビ→マダガスカル→モーリシャス→マダガスカル
そしてナイロビに戻ってくる3週間の周遊券。
航空券は合計で1310ドル。
ボーナスステージ+パラダイスという
なんとも贅沢なオプションである。

明日からのサファリ代が360ドルを足して
約18万円の買い物をした。
すぅ~っとしたような、
本当にいいのかと、戸惑うような…。

たった1度の世界一周。
チャンスを買った、と思うことにしよう。

 

旅のカケラ/slideshow

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