アフリカで1番小さな国

アフリカ大陸の終盤戦、スワジランドにいる。
え、どこ?どこ?
南アフリカとモザンビークに挟まれた
アフリカで1番小さな国である。

※現在は「エスワティニ」に国名が変わっている

 

小さな王国

よく目を凝らして地図を見ないと見落とす国である。
この国の経済は、住民の約1%ほどの白人が実権を握り、
私有地の大半を保有。一般国民の生活水準は低いとされる。
国王の散財癖は有名で、国家予算も著しく圧迫されているらしい。

でも、街を歩いているとそれほど貧しさは感じないし、
のんびりとした過ごしやすい国だ。

さて、早起きしたものの特に予定はない。
袋麺を茹でながら、ガイドブックをペラペラとめくってみるも、
たった6ページ…で、見所らしい見所は無かった…。
街をあてもなくぶらつきますか!?

 

ムババネを歩く

首都「ムババネ」。この街は午前8時から動き出す。
昨日の携帯電話ショップを再び訪れ、
「やっぱりNOKIAに変えてくれ!」と、早速の機種変更。
差額の25リランジェニ(約250円)を支払い、使い方を教わった。
NOKIAなら世界中に流通してるので、なにかと便利なはずだ。

つづいて郵便局で切手を購入し、コレクションに追加した。
スワジランドは蝶と木が切手のモチーフだ。

2時間ほど街歩きをし、
足が疲れたのでバスに乗ることにした。
タクシーランクと呼ばれるバス乗り場には
各方面行きのバスやコンビがひしめき、
出発間際だった「マンジーニ」行きに飛び乗った。
ここムババネからおよそ25km、
運賃は17リランジェニ(約170円)。

 

マンジーニ

 

道は高速道路のようで、
バスはほぼノンストップでマンジーニまで突っ走った。
街に降り立つと、ムババネとは違って喧騒に包まれた。
商店がひしめき合う集合ビルや道端の露店はどこも活気に溢れ、
頭に荷物を器用に乗せてあるく女性たちの姿も目にした。
あぁ、やっぱりアフリカなんだな。

 

小さな街だったので、あっと言う間に一周してしまった。
小さな食堂で「チキンシチュー」を食べ、
郵便局でインターネットをしてからムババネへと戻った。

 

出発前のひとコマ

宿に着いたのは午後3時。
ドミトリーに泊まっているのだが、
幸いなことに他の客なく、昨日から貸切状態。
ベッドを2つ使い、ゆうゆうと過ごしている。
夕食はスーパーで袋麺と食パンを買ってきたので、
今日はこのまま宿にこもろう。

パソコンを広げ、書きかけの原稿に着手した。
今書いているのは「エジプト」の原稿。
あぁ、懐かしいな…とアフリカのはじまりを振り返りながら
カタカタとキーボードを叩いた。

4ヶ月旅した第3章の“アフリカ”がまもなく終わる―。
ホッとするような、淋しいような…。
旅立つ前は世界地図を広げて、
「なにここ、スワジランド?」
なんて、聞いたこともない国にワクワクしていた。
今、いるんだよ、そこに。

こんなに広い世界も、
その気になればどこへだって行けるんだ。
袋麺を茹でながら、ガイドブックをめくった。
朝とまったく同じ光景。
ただ違うのは、見ているページが「南アフリカ」。
明日の朝イチでヨハネスブルグに戻る(恐いけど…)。

そして、
「なにここ、レソト?」
な~んて、旅立つ前に首をかしげていた
もう1つの小国に向かう。
もちろん、聞いたこともない国に
ワクワクした気持ちはまだ消えていない。

 

 

旅のカケラ/slideshow

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