グアダラハラはその美しさから「西部の真珠」と呼ばれる。
ハリスコ州の州都であり、メキシコ第2の都市。
スペイン植民地時代の面影を残す美しい古都で、
メキシコの代表的な音楽「マリアッチ」の発祥の地とも言われる。
グアダラハラの歴史地区
今日は歴史地区を歩く。
まずは街の中心に建つ「カテドラル」へ向かう。
16世紀に築かれたグアダラハラ最古の建造物で
正面から見るとビザンチン様式の2本の塔が印象的だ。
夜はライトアップするそうなので後からまた来よう。
そのまま「ソカロ」と呼ばれる大広場を抜け、
「ハリスコ州庁舎」へ向かった。
ハリスコ州庁舎の内部には
メキシコ独立の父イダルゴ神父が描かれている。
『立ち上がる僧侶イダルゴ』
巨大な壁画
壁画の巨匠ホセ・クレメンテ・オロスコの作品である。
警備員に「絵が見たい」と注げ、
中に入れてもらい中央階段を目指した。
階段の天井に巨大な壁画を発見した!
これかぁ…
もちろん絵の知識はないが、その迫力は伝わった。
しばらく絵を眺め、写真を撮っていると
「スミマセン、ニホンノカタ?
モウヒトツアルヨ」
と、日本語で話しかけられた。
自称ガイドかな?
彼に2階にある会議室(?)を案内してもらい
その天井を見上げた。
奴隷がつながれたチェーンを切断し、解放する様子を描いた
これもオロスコ作の壁画。
メキシコ美術の巨匠ホセ・クレメンテ・オロスコと言えば
「オスピシオ・カバーニャス」が有名である。
1810年に建てられた孤児院で、
現在は文化会館として使用されている史跡。
新古典主義様式の壮麗な建物内部には、
オロスコが描いた数々の壁画が展示されていて、
世界遺産にも登録されている。
街の現代アート
よし、この流れでオスピシオ・カバーニャス訪れてみよう。
ソカロに戻り、そのまま東に進む。
道にはタコス屋や土産屋、カフェが並んでいる。
エラードと呼ばれるアイスクリームを買い、
チチャというジュースを飲みながら通りを歩く。
これぞ街歩きの醍醐味。買い食いが楽しい。
オスピシオ・カバーニャスは休館中だった。
きっと新型インフルエンザの影響で臨時の休みに違いない。
政府が発令した業務停止命令は5月5日までなので
明日以降に再び訪れることにしよう。
グアダラハラの街を歩いていると現代アートをよく目にする。
街の景観に上手く溶け込み、
見ているだけでどこか高尚な気分にさせてくれる。
実用性は低いが、この遊び心がこの街のゆとりなのだろう。
一見無駄なものほど、実は価値があるのかも知れない。
自由で、シュールで、幾何学で、正直意味不明な現代アート…。
その価値や芸術性の理解には苦しむが見ていて楽しい。
すべてに理由が求められる現代において
この遊び心はなくしたくないものだ。
ドキドキする気持ち
旅もとらえかたひとつで有意義にも無駄にもなる。
いわばカタチのない現代アートだね。
100人の旅人がいれば100通りの旅があるし、
その人のこだわりによって旅のスタイルは大きくことなる。
急ぎ足で、よくばりで、
ノスタルジックな心の原風景を求めた旅。
遺跡と旧市街、この2つが大きなキーワードだった。
いい旅だったな。
まだ終わりじゃないけど、心からそう思う。
明日はどこへ行こうか?
まだドキドキする気持ちは失っていない。
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