悲劇はいつも突然やって来る…。
せっかくのんびり、優雅な気持ちで過ごしていたのに
ちゃぶ台をひっくり返すように、一瞬にして心をかき乱す。
まったく…。
連鎖する悲劇
カメラが壊れた…またもや。
この旅に出て1年と2ヶ月。
これまでに実に7台のカメラが壊れている。
落としたとか、水に濡らしたとか
そういう明確な落ち度があればまだ納得できるが
すべて突然死…。
さっきまで元気に動いていたのになぜ?って。
今回の突然死は一眼レフ。
電源をONにしてもまったく起動しなくなった。
なぜ?
試しに電池を換えてみるもダメ。
だからなぜ?
というわけで8台目のカメラトラブル。
もういいかげんにしてほしい。
カメラに限らず、電化製品全般に運がない。
パコソンだってここまで3台壊れてるし、
携帯電話も1度壊れた。
たぶん被害額だけで50万円はくだらないだろう。
保険や保証が効いているものもあるが。
それでも時間は緩やかだ
そんな憂鬱な気分も青空でなんとか紛らわせる。
屋上で洗濯物を干しながら空を見上げ、
見上げた空は海へとつながっていた。
あと18日、一眼レフなしで我慢しよう。
さて、いつもならすぐに出かけるところだが
どうも身体が島時間に調整されてしまったようだ。
快適な部屋でTVを観ながらうとうと、
結局もうひと眠りしてしまった。
そして正午を迎える。
目を覚まし、さすがにちょっと焦って
すぐに海に出かけた。
遠浅のコバルトブルー、小さな波が寄せては返す。
泳ぐというよりはどこまでも海を歩く。
これで充分だ
すぐ近くにクルーザーが揺れていて、
ビバリーヒルズ青春白書みたいな金髪の男女が
歓声を上げている。
絵になるなぁ。
彼らはホントにお金持ちなのか、それとも
日本人と違ってお金の使い方が派手なのか。
羨ましくもあるが、今のままで充分。
ビーチのソファでビールやカクテルを飲む欧米人のすぐ横で
粉を溶かして作ってきたオレンジジュースを飲んだ。
充分、充分。
スーパーで買ったマンゴーを剥き、かじる。
2時間ほど海でのんびりすると
カメラのショックからすっかり立ち直り
太陽の眩しさに目を細めながら宿に戻った。
キッチン付きの部屋、
さっとパスタを茹で、ツナ缶をほぐして醤油と絡める。
ツナパスタの完成。
自分で作った方がたくさん好きなだけ食べられるし全然旨い!
この島では外食はしない。決して負け惜しみではない。
スローライフ
食後はまた昼寝。
たまにはこんな時間も必要だと言い訳をしながら。
午後の風、波の音、気持ち良すぎる。
洗濯物を取り込まなきゃ。
屋上には2匹の猫がいて
いつも仲良く寄り添っている。
階段を登っていくとニャーと近づいてくる。
よしよし、と頭を撫でてやる。
気持ちよさそうに首を傾げ
交互にやってやって、と頭を突き出す。
よしよし。
イースター島でもこんなスローライフをしたっけ。
なんにもない1日が、ちゃんと絵になる。
忙しさの中で得られる充実感とはまた違った種類の
満たされた気持ち。
島はいいよね、やっぱり。
吉本ばななの小説に出てきそうな
そんな時間を過ごした。
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