インドの首都デリー。
ここに来た理由は1つ、イエメンのビザを取るためである。
イエメンのビザ
朝からイエメン大使館を訪れ、
申請用紙を記入し、写真とパスポートと一緒に提出した。
ビザ代は1665ルピー(約4500円)で、
2週間のシングルビザが取れると聞いていた。
ところが嬉しい誤算が2つあった。
1つはビザ発給の日数。まさかの即日発給で、
列車の時間に合わせて急いで手続きをしてくれた。
とても親切な対応に加え、
エアコンの効いた部屋、ふかふかのソファが心地よかった。
2つ目はビザの有効期限。
最大何日まで取れるのかを聞いたところ、
「As you like(好きなだけどうぞ)」と言われた。
えっ、じゃあ2ヶ月欲しい!
そう告げると、OKと快諾してくれた。
実はイエメンは、昨年まで個人旅行者の受け入れを拒否していた国。
つまりイエメンに行きたかったら、ツアーを組むしかなく
当然ながらビザの取得は難しい国とされていた。
ところがこの対応はなんだろう。
即日発行だし、日本大使館のレターも要らないというし、
簡単に2ヶ月ビザが取れてしまった。
噂では空港でアライバルビザも取得できるようになったとか。
観光立国へと政策を変えたのか?
とにかくウエルカムな国になったことはありがたい。
いざいかん、アラビアンナイトの世界へ。
リキシャトラブル
ご機嫌だったのも束の間、
インドの嫌な一面にぶつかってしまった…。
列車の時間が迫っていたので
時計を気にしながらリキシャに揺られていた。
でもこんなときに限って、トラブルが起こるものだ。
こちらが指定したのは「オールドデリー駅」、
ところがリキシャが向かった先は「ニューデリー駅」だった。
嫌な空気、暗雲を察知してか、突然激しく雨が降り出した。
「ここじゃないよ!」(KAZ)
「おんなじデリー駅だろっ」(運転手)
いやいや全然同じじゃない。まだ5kmは離れている。
「100ルピー(約270円)じゃ、ここまでだ」(運転手)
「オールドデリーまでだって約束したじゃないか!」(KAZ)
「ふん、気が変わった」(運転手)
強硬手段
列車の時刻が迫っている。
出発まであと30分。残りの距離を考えるとあと20分はかかる。
そっちがその気なら強硬手段だ。
じゃあもういいよ!
荷物を担ぎ、他のリキシャをあたることにした。
当然お金は払っていない。
血相を変えて、マネー、マネーと叫ぶ運転手。
「You didn’t finish your job!」
お前は仕事を放棄した、だから俺も支払いを放棄する!
そう言い放ち、リキシャを後にした。
納得の行かない運転手がどこまでも追いかけてくる。
ここで引き下がるものか!!
「OK、もう1回乗れよ」
先に折れたのは運転手だった。
オールドデリーに向かう道中、
バックミラー越しに散々文句を言ってきたが、
すべて交渉済みのこと。ただの負け惜しみでしかない。
まぁ、賭け(?)には勝ったが、やはり気持ちいいものではない。
やっぱりデリーは苦手な街だ…。
↑嘘つき運転手(もう!)
出発5分前に列車に飛び乗り、ジャイプールを目指した。
ジャイプールでもうひと波乱待ち受けているとも知らずに…。
(後編につづく)
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