ナミビア最終日。
首都ウィントフックは今日もぐずついた天気。
ズーパーク
さっきまで晴れていたのに…!?
と、急なにわか雨に襲われる。
ただ、青空は残ったままのお天気雨なので、
気分はそんなに悪くないし、狐も嫁入りできる。
さて、そんな間隙を縫うように街の中心へと向かった。
「ズーパーク」と呼ばれる憩いの公園があり、
ときどきヒンバ族が現れるのだ。
ヒンバ族とは、ナミビアのカオコランド地方に暮らす少数民族で、
現在も牛にすべてを頼る伝統的な遊牧生活を営んでいる。
女性は裸の肌に泥を塗り、腰には皮の腰布を巻き、
髪は幾本にも紐のように編んでいるのが特徴。
つい先日も、街ですれ違い「えぇ!?」っと
2度見をしてしまった。
どうも、観光客に写真を撮らせてチップをもらおうと
出稼ぎに来ているようだ。
さて、今日も会えるかな?
ヒンバ族との出会い
ポストストリートと呼ばれる大通りを横切り、
ズーパークを遠巻きに見ながら歩く。
アフリカでは公園での強盗発生率が高いので
むやみに近づきたくないのだ。
道端に何軒もの露店土産屋が並んでいて、
その一角に店を出しているものの、あまりの暇さに
すっかり昼寝モードのヒンバさんを見つけた。
全身を泥でコーティングしているが、色は赤茶色。
その異色の姿は遠目でも目立つ。
恐る恐る近づき、眠っている彼女らに
「ハロー」と声をかけた。
パチっと目を開けたその視線は鋭い…。
思わず慄きそうになるが、
笑顔で「写真が撮りたい」と、カメラを見せた。
すると彼女もニコリと微笑み、
まだ眠っている隣の彼女を揺り起こす。
「10ナミビアドル(約100円)」
ちょっと高い言い値ではあるが、
カオコランドまで到底行けるはずもなく、
高いツアー代を考えれば、妥当、いやお得な値段だ。
髪を触らせてもらう
OK、とチップを手渡し、
数回シャッターを切った。
「へぇ、これを塗ってるんだ?」
「髪型もスゴイねぇ」
「あ、このアクセサリーちょうだい」
と、英語が分からない彼女らには、日本語で話しかける。
すると、やたらと“パ行”が多い言葉で返事をくれる。
英語を話せない人と、英語が分からない人、
だったらお互い得意な言葉で話せばいい。
髪を触らせてもらうと泥で塗り固められていて
カッチカチのドレッドヘア!
いやぁ、どうやって頭洗うんだ?(洗わないんだね)
首や手足はたくさんのアクセサリーで飾られていた。
ドラクエだったら踊り子だね。
きっと闘うと強いんだろうなぁ。
鋭い視線も笑うとチャーミング♪
言葉は通じないが、気さくで話しやすかった。
記念にアクセサリーを1つ買った。
鉄のアンクレット。
皮ひもや鉄の部分にも赤土が塗られていて、
ヴィンテージ感がカッコイイ!
都会のヒンバ族に礼を述べ、
こうしてナミビアの旅を締めくくった。
ラストアフリカバス
19時、ケープタウン(南アフリカ)に向けてバスが走り出した。
インターケープ社の「スリープライナー」と呼ばれる大型バスで、
座席は広く、リクライニングもほどよく倒れた。
走り出して1時間、あっと言う間に夢の中へ―。
■ウィントフック→ケープタウン
(所要時間:約20時間/運賃520ランド ※約5200円)
アフリカ最後のバス移動
最初に目を覚ましたときは、
鮮やかな夕焼けの中に虹を見つけた。
赤い虹。
次に目を覚ましたときは、
夜空を埋め尽くす満天の星☆
流れ星が1つ、また1つと夜空を滑っていった。
さて、国境には何時頃到着するのかな?
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