「スーダンのピラミッド!?」
昨日、日本大使館で入手した情報をもとに
メロエにあるピラミッドを見に行くことにした。
シャンディ
ここハルツームからはバスで約2時間と、
お手頃な距離にある。
かつてのクシュ王国の遺跡で、
エジプトとはひと味違った
ピラミッドが残っているのだとか。
まずはシャンディという街を目指す。
この街へ行くバスは頻発していると聞いていたが、
なるほどその通りだ。
「シャンディ、シャンディ」と
バススタッフが連呼して客を集めていた。
スーダンのバスは、アジアと同様に
乗客が定員に達し次第出発する。
バス会社によってにランクが分かれ、
エアコン付きの豪華なバスから、
幼稚園の送迎に使っていたようなミニバスまで
ラインアップしていた。
群がる客引き、
お目当てのバスを指差し、値段を聞いた。
選択したのは、エアコン、ドリンク付の大型バスで
運賃は15ポンド(約600円)だった。
エアコンに凍えながら、キンキンのジュースを飲み、
耳障りでしかないスーダン歌謡を聞きながら
2時間バスに揺られた。
メロエのピラミッド
シャンディに着くと、
今度はタクシー運転手が群がってきた。
そもそもツーリストが滅多に来ない国なので
久々の客に湧いているようだ。
まるでセリにかけられているように、
飛び交う値段の中で、
底値だろうドライバーを指差し、
ハンマープライスした。
シャンディ⇔メロエの往復で60ポンド。
ひとり頭およそ900円だ。
砂漠の1本道を
時速100kmでタクシーは飛ばした。
メロウまではおよそ30分かかった。
砂漠の真ん中に黒いピラミッド群、
窓から身を乗り出し、歓喜の雄叫びを上げた。
スゲー!!!
時間制限あり
入口のチケットオフィスでひと悶着あった。
滅多に観光客が来ないから
ここぞ!とばかりに値を吊り上げる。
どこにも料金表示はなく、
係員が手書きで料金を記入するからタチが悪い。
「60ポンド(約2700円)」
はぁ??
ふざけるな!! という料金である。
ここまで来ておいて中に入れないのは悔しいが、
あまりにナメた料金提示に、
ノー!を連呼した。
粘り強く交渉した結果、
1人5ポンド(約230円)で決着した。
ただし、条件として30分しか見学させないという。
時間制限ありのおかしな観光地…。
でも中に入っちゃえばこっちのもんさ。
どうせ英語が通じないんだ、
?マークを顔に浮かべてとぼければいい。
目には目を、ってヤツね(笑
時の砂に紛れて
景色は圧巻だった。
派手さはないが、情緒がある。
そして何より、誰もいないのがいい。
サラサラの砂を裸足で駆け、
太陽で火照った砂に足の裏を焦がす。
アツ、アツ、熱いって…!
ピョンピョン飛び跳ねながら、
舞い戻り、まるで夏のビーチだった。
砂のベッドに横たわり、
掌に砂を滑らせ、風に遊ばせた。
砂に書いた名前は…消さなかった(笑
ピラミッドにもよじ登った。
登頂! いや、盗頂か。
想像以上に足場が狭く、降りるのに難儀した…。
約束の30分はとうに過ぎ、
時の砂に紛れて、僕らは夢中になった。
久々の観光客にどよめくラクダ引き、
慌ててラクダを叩き起こした。
帰り道には降って沸いたように
簡易土産屋も登場。
もちろん、冷やかしだけでスルーしたが。
スーダンに1つ足跡を残した。
どんな遺跡かもよく分からないが、
いつか脚光を浴びる日が来るかもしれない。
そんときは大声で自慢するだろう。
「ここに行ったよ」って。
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