この旅の最終日は、
深浦から日本海沿いに海岸線を南下する。
この深浦を経由地にした理由のひとつに
五能線がある。
海すれすれを走る鉄道で、
東能代駅と川部駅間を結ぶ。
ローカル列車の旅ランキングで
たびたび一位を獲るほどの人気がある。
五能線に乗ってみたい気持ちもあったが、
海沿いを走る列車を撮影したい気持ちが優った。
時刻表を見ると、上り下りを合わせても
10本ほどしか運行がないため、
撮影のチャンスは1回だ。
無人駅で、木造の駅舎が絵になる
驫木駅で撮影スポットを探した。
この駅もまた、ポスターや映画によく登場する、人気の駅である。
9:42、上り列車が到着。
2台のカメラを駆使して、
夢中で撮影をした。
鉄道オタクではないが、
日本の原風景を撮影するのは
気持ちが高まる。
撮影を終えると、
秋田に向かって南下を始める。
ずっと海沿いを走って行くので
開放的で気持ちがいい。
途中、大きな岩にのびる
海の道を見つけたので
車を停め、立ち寄ってみた。
スケールは違うが、
モンサンミッシェルのようで
見応えがある場合だ。
岩の頂上からは、岩にぶつかる波しぶきと
どこまでも続く水平線が印象的だった。
最後の経由地は白神山地。
言わずと知れた世界遺産である。
青森って、本当に観光資源に恵まれた場所だ。
有名な青池を目指してブナの森を歩いた。
木漏れ日と、マイナスイオンたっぷりのグリーンシャワー。
この旅を締めくくるのにちょうど良い
ラストランになった。
青池は本当に青かった。
透明度が高く、沈んだ流木がはっきりと見える。
水の温度が一定なのが、この青さの秘密らしい。
さらに奥に進んで行くと、
木々が揺れ、奇声がした。
えっ、熊!!
木の上で、熊が鳥を襲っていた。
割と近い距離に驚いた。
このまま歩いていて大丈夫なのかと
不安がよぎったが、
それでも奥に進んだ。
沸壺の池、という池に着いた。
青池よりもさらに美しかった。
穴場なのか、青池と違って
人もほとんど来ないため、
旅の終わりを噛み締めるように、
ゆっくりとシャッターを切った。
<行程>
9/24(月)
深浦→白神山地
17km/0.5h
・驫木駅(五能線)
・白神山地(青池)
白神山地→秋田空港
150km/3.5h
ANA 20:10秋田→21:15羽田
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