メルヘンシティ

メキシコで一番美しいコロニアル都市
「グアナファト」
まるで童話の世界に入り込んだような
メルヘンな町並みが広がる。

 

メルヘンの街を巡る

赤、青、黄色…色彩豊かな家々、石畳の小道、
そして、街の地下に張り巡らされた地下街道。
この地下街道は古くからあった地下水路や
銀の坑道を道路代わりに利用しているそうで
石組みのアーチをカンテラ灯が照らている。

↑イダルゴ市場

↑名物の「ミイラ飴」

 

この町には教会が多い。
荘厳で美しい建築美、街を中世に彩る。
カランと乾いた鐘の音が響くとそれがはじまりの合図。
地図を見ながら細い道をずんずん進んだ。

 

口づけの小道

グアナファトは狭い土地を有効に使うため
家と家は軒を接して建てられている。
そのため通りに向かい合って建つ家のバルコニーから
恋人たちがキスもできた。
だから口づけの小道。
くぅ~ロマンチックだねぇ♪

口づけの小道をさらに奥に進み、
「ピピラ記念像」を目指した。
像が立つ丘は中世都市が一望できるビュースポットで
丘へはケーブルカーが結んでいた。

 

街がジオラマみたい

乗車時間はたったの1分、
視界にはジオラマのような町並みが広がった!
立体地図を見てる気分で、さっきまで歩いていた道を目で辿った。

こんな景色を見てるとやっぱり気分がいい。
連日心を蝕んでいる新型インフルエンザのことも
今だけは忘れられそうだ。

残り12日、
一瞬だって無駄にしたくないし、
かといって最後はあまり詰め込み過ぎたくない。
どんな着地をするか
旅の締めくくりを模索している。

日本に帰ったらどんな景色を思い出すかな?
今、目の前に広がっているこの童話の世界は
どんなタイミングで回想するんだろう?
もう2度とこんな大冒険はできないと思う。
一生分の思い出を持って帰れるかな?

 

小さな小料理屋

ラパス広場の隅に小道を見つけた。
木の陰になっていて知ってる人しか通らなさそうな道。
興味を引かれたのでそのまま奥に進むと
小さく折れた先に1軒の小料理屋を見つけた。
『DELICA MITSU』
どうやら日本食レストランのようだ。

海外の日本食はどこも高く、
バックパッカーにはまず手が出ない。
でも値段だけでも見ておくかと、のれんをくぐった。
「いらっしゃい」
日本語が飛んできた。
30歳くらいだろうか、
日本人のご主人が店を切り盛りしていた。

「珍しいね、ここあんまり日本人来ないんですよ」
へぇ、そうなんだ。
こんな路地の奥にある隠れ家的な店だし
知ってる人は少ないのだろう。
内装は白を基調としたカフェスタイルで
料理はカウンターに京都のおばんざいのように並べられていた。

好きなものを3品選び、そこにごはんが付くという。
料理はどれも手間隙かけたものだった。
大皿に美しく盛られ、味も繊細そう。
日本人が作る、本当の日本食。
長い箸で丁寧に盛り付けをするご主人、
その仕事ぶりは見ていて気持ちがいい。

「えっ、40ペソ!? 安いですね」
他店なら1品1000円とってもおかしくない。
それが3品でおよそ350円。
どれにしようか迷いながら
フルーツ和えパスタと、カレー風味のサラダ、
そして出し巻き玉子をチョイスした。
白い平皿に盛られ、箸と一緒に運ばれてきた。

箸でそっと崩し、口に運ぶ。
おっ! 繊細な味付け、
久しぶりに口にする日本の味だ。
いい店を見つけたよ。

量は少なかったが、お腹よりも心が満たされた。
人を幸せにできる一番身近な人は料理人だな、きっと。

 

旅のカケラ/slideshow

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