スイート レボリューション

お菓子の首都「トリポリ」。
アラブ菓子店がひしめき合い、
その美しさ、レベルの高さたるや。

 

アラブ菓子を求めて

“甘いもの祭り”を開催するにあたって
まさにうってつけの街である。
午前10時、本日の会場である
『ラファート・ハラブ』へ向かった。

 

ラファート・ハラブは、地元の名店で
宿からも徒歩3分と好立地。
ぜひともオオノクニ親方の
スイーツ巡業に推薦したい店である。

思ったよりも店内は質素で、
サラリーマン1人でも気軽に立ち寄れそうな雰囲気。
午前中ということもあって、客はまばらだった。
見た目が惣菜(?)のようなアラブ菓子が並び、
値段表記はない。
これは慎重に選ばなければ痛い目を見そうだ。

↑ワルバート…筒状のお菓子で、
中には甘いシロップが詰まっている

↑オスマリーエ…麺のような衣はパリパリで、
しっとりクリームとナッツの相性がグッド

 

ハルワート・エル・ジブン

ここトリポリには、必食のご当地スイーツなるものがある。
「ハルワート・エル・ジブン」という名前なのだが、
先日スークでは見つけることができなかった。
きっとこの店にならあると踏んでいる。

「ハルワート・エル・ジブンあります?」

と、逆指名してみた。
難解なアラビア語が返ってきたが、
顔にはあるよ!と書いてある。

 

奥の冷蔵庫を開け、それを切り出している。
ハルワート・エル・ジブンは、
薄くのばしたチーズ生地にハニーシロップと
サワークリームでコーティング。
まるで白バラのように美しかった。

ちょっと高そうだったので、
「これだけ分頂戴!」と、
2000レバノンポンド(約130円)を見せた。
それからもう1品、「バスマ・ハリーサ」という
シロップに浸したナッツタルトをチョイスした。
これは見た感じ、“ハズレませんよ”と安心感があったから。

しめて3000レバノンポンド(約200円)。
思った以上に安く済んだ。
では、さっそく実食と参りますか。

 

心が満たされるから幸せだ

バスマ・ハリーサは、見たままの味。
ナッツの食感がいい、シロップの甘さも控えめ。
手堅くまとめたベテランの試合運びというところか。

つづいては、期待のハルワート・エル・ジブン。
まずはチーズ生地を口に運ぶ。
ん!旨~い♪生地にこれまたシロップがよく染みていて、
口のなかでジュワっときます。
クリームを添えて食べてみる、
Oh、ファンタスティック!!
クリームが爽やか。甘さがまろやかになって
心が和む優しい味わい…(しみじみ)

うん、期待以上!
これは日本でも間違いなくヒットするよ☆

 

中東に入り、何度かアラブ菓子を口にしたが
どうも甘ったるくて、脂っぽさがひっかかっていた。
でもレバノンは違う。
味が上品で繊細。さすが、お菓子の首都トリポリだ。
疲れた身体に染み渡った甘~い誘惑。
スイーツはがっつり食べなくても、
心が満たされるから幸せだ。

またやろう!甘いもの祭り!!
懐審査委員会や経済連に打診して、
月イチの定例行事にしたいものだ。

それでは、酸いも甘いも噛み締めるべく、
苦手な首都「べイルート」へ向かいます。

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