エピローグ#02  もう一度空へ、世界へ

 

世界一周の“つづき”が始まった。
第六章「ヨーロッパ」編とでも言っておこうか。

 

ドバイにて

昨夜23:15に関西国際空港を飛び立った飛行機は
10時間かけてドバイ(UAE)にたどり着いた。

昨日はバレーボールの大会に出場していて、
フライトの直前まで試合をしていたため、もう満身創痍…。
パーソナルTVで映画『ガリレオ』を観ていたが
福山が登場する前に夢の中へ…。
身体の節々を軋ませながら狭い機内でひたすら眠った。
でも、10時間なんてあっという間だね。
1年3ヶ月で300本以上の長距離バスをこなした経験は
十分に生きていて、ちょっとやそっとの移動じゃ動じなくなった。

時差は何時間あるのか知らないけど、
現地時刻午前4時、
昼間のように明るいドバイの空港に降り立った。

最近の空港は便利だ。
羽田や関空でもそうだったが、
ノートパソコンを繋ぐことができる専用台が設けられている。
当然、無線LAN完備でコンセントのアダプターもある。
カタカタとキーボードを叩いてトランジットの5時間をやり過ごした。

 

ワインを片手に

空の旅3回戦はドバイ→ニース(フランス)。
今度は7時間の移動。
離陸後すぐに朝食がサーブされ、
飲めないワインちびちびやりながらパンを頬張った。
だって行き先はフランスだもの、ムードを高めていかないとw
食べたらすぐに夢の中へ。
いやぁ、飛行機の揺れって気持ちいい♪
気流が悪いところを通過すると最高に眠気を誘うんだ。

トントンと肩を叩かれ、何?と半目を開けると
「昼食ですよ~」と、料理のチョイスを求められた。
あ、もうそんな時間?
じゃあフランスっぽく肉の煮込みをいただきましょうか。
お腹は減ってないけど、貰えるものは貰っておかないと。
ついでにワインをもう1本貰ってカバンの中に忍ばせた。

そうこうしてるうちに着陸態勢に入った。
この瞬間が一番苦手…、耳の置くがツーンと痛くなる。
ドン、ドドドドド…
機体はワンバウンドしてニース空港に降り立った。
1.5h+10h+7h、合計18.5hの空の旅が終わった。

では恒例の掛け声を、
ええぇっと前回のつづきからということは、
55ヶ国目「フランス」です!!
ボンジュール、ボンジュール♪

 

ヨーロッパ価格

宿は日本で予約しておいたので
住所を頼りにタクシーで向かおうとしたが
え、35ユーロ(約4700円)!?
無理×10(汗っ
駅の近くみたいだからバスで向かうことにした。
重たいザックを担いでローカルバスに揺られる。
運賃はたったの1ユーロ(約135円)

運転手の隣が定位置で、
「近くになったら合図して」と、ときどき熱い視線を送る。
ニース駅の近くで降ろしてもらい、
拙い英語で道を尋ねながらホテルを目指した。
フランス人って英語が話せてもフランス語しか使わないと
聞いていたけど、いや全然!
みんな親切で、英語で教えてくれるし
腕を引いて近くの交差点まで案内してくれた。

 

 

 

コート・ダジュール

歩くこと30分、目的のホテルに着き
ようやくフランスを実感した。
部屋は4階、大きな通りに面していて
窓を開けると歴史ある建物が連なって見えた。
陽光降り注ぐリヴィエラの女王、
コート・ダジュールの街並みは今までにない
洗練されたエキゾチックさを醸し出していた。

街を歩いてみよう――
つい2ヶ月前までのあの躍動感が舞い戻ってきた。
もう旅なしじゃ生きられないのかも…?
そんなことを思いながらニースの街を彷徨った。

時刻は20時、
まだまだ太陽は高い。
そう、今のテンションと同じくらい。

旅のカケラ/slideshow

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