ハルタビ’17（バルト3国編） #2 ピエロ

深く眠っていたのか、 スッキリと目が覚め、
時計に目をやるとまだ5時だった。
ここは中国の広州、白雲空港の近くにある
名も知らない町にいる。

朝の散歩と蒸籠

あまりにも気持ちがいいので
ベッドを抜け出すとそのまま朝の散歩へと出かけた。
町はすっかり動き出していて、屋台からは
もくもくと湯気が立ち上っている。
まったくアジアの町はいつ眠っているのやら。

１時間ほどあてもなく町をぶらぶらした後、
ホテルの朝食をキャンセルし、
散歩の途中で見つけた
蒸籠が積まれている小さな食堂に入った。

英語はまったく通じないので、
指差しで粥と包子を注文する。
残念ながらあまり美味しくはなかったが、
旅先らしいローカルな雰囲気に満足。

ホテルから出ている
8時のシャトルバスで空港まで送ってもらい、
今日の長い長いフライトがはじまる。

２本のフライト

CZ355 11:40広州→13:35武漢
15:15武漢→19:15モスクワ(ロシア)

あわせて12時間、
狭い機内でひたすら映画を観て過ごした。

途中、武漢で少しだけ時間があったので
カフェに入り、甘いカフェオレを飲んでひと息ついた。
目的地までは５本も飛行機を乗り継がないといけないので
なんという遠回りな旅なのだろう。
でも、たくさん寄り道できてお得と感じてしまうのでちょうどいい。

明日も早朝のフライトが待っているので、
本当は眠っておくべきだったのだけど、
始まったばかりの旅にワクワクしているためか
まったく眠くなかった。

3回の機内食を食べ、
本1冊と映画3本を観終わった頃、
機体はゆっくりと茜色の街に降下していった。

19:00、モスクワの
シェレメチェボ国際空港に到着。

明日も午前2時には空港に向かわなければならないので
急いでホテルにチェックインし、4時間ほどの短い眠りについた。
出発してから2日、まだ目的地には着かない。

旅のカケラ/slideshow