こけし旅’19(宮城編)作並系こけし 

仙台駅からJR仙山線で約40分。
仙台の奥座敷と呼ばれる作並温泉に着いた。
山奥にひっそりと存在する味のある場所で、
ここも仙台市の青葉区というから不思議だ。

 

ここに来た目的は作並系こけしを購入するため。
四世代にわたり、こけしを作り続けている老舗工房
「平賀こけし店」を訪ねた。

 

作並系こけしが生まれたのは江戸時代末期。
子供の手でも握りやすいように胴を細くしているのが特徴だとか。
現代では観賞用となっているため、昔に比べやや太くなっているそう。
頭部はさし込み式で、胴は肩から下部にかけて細くなり、
円錐に近い形が一般的。
肩と裾の部分に描かれたロクロ線をはさんで、
菊を図案化した独特の模様が描かれている。
全般的に昔ながらの素朴な木地玩具としての姿を残している点が、
作並こけしの大きな魅力といえる。

 

平賀こけし店は3年ほど前に一度訪れたことがある。
引き戸を開け中に入ると、
季節感のある、カラフルなこけしたちが並んでいた。

 

どれを連れて帰ろうかと、じっくりと吟味した結果、
1体には絞れず、2体購入することにした。

平賀こけし店
宮城県仙台市青葉区作並字元13
[営業時間]7:00~19:00
[定休日]年末年始・不定休
022-395-2523

 

 

店を出て、バス停に行くと
次のバスまでは1時間ほどあった。
何もないこの場所で待つのも退屈だったので
作並駅までの4㎞を歩くことにした。

新緑が気持ちいい山間の道。
ひたすら1本道だったので迷うことはなかったが
途中から雨が降り出してしまった。

作並駅に着き、時刻表を見ると
またしても1時間待ち。
バスも電車も1時間に1本しかないのだ…。

駅の近くに「つつみ屋」というだんご屋があった。
仙台といえば“ずんだ”。
ずんだとくるみの串だんごを購入し、
駅のベンチでだんごを頬張った。

 

つつみ屋 作並店
宮城県仙台市青葉区作並字相の沢32-7
[営業時間]8:30~18:00
[定休日]なし
022-395-2165

しとしとと降り続ける雨。
こうして雨宿りしながら、
山だんごを食べて電車を待つのも
情緒があってよかった。

↑購入した平賀謙一工人の作品

 

↑「こけしのしまぬき」で鈴木敬工人のこけしを1本購入

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