10 DAYS AFTER

今日は移動日。
終着地メキシコの旅も残り10日、
訪問予定地は残り3つとなった。

 

いい街だったな

数々の旧市街を巡ってきた中でも
とりわけキレイだったグアナファト。
うしろ髪を引かれる思いだが、まだ行きたい街がある。

「サカテカス」
ここもまた旧市街が世界遺産に登録されている。

サカテカスへはあいにく直行のバスがないので
まずは隣町の「レオン」を目指す。
レオン行きのバスは頻発していて、15分毎に出ているようだ。
所要時間40分、運賃は33ペソ(約250円)。

 

サカテカスを目指して

 

レオンに着くと今度は運よく出発間際の「サカテカス」行きがあった。
所要時間約5時間、運賃は一気に跳ね上がって170ペソ(約1300円)。
メキシコのバスは地方に行くほど高くなるようだ。
値段の分だけバスは快適だった。
座席も広いし、エアコンも完備。
スペイン語なのが残念だが映画を観ながら悠々と移動。

出発から1時間、身体が震える…。
モニターを見ると車内の気温は13℃!
エアコンが効きすぎ…(寒)
13℃って、いったいどんな設定だよ!
クールビズならぬこのクールバスは…。
外は30℃以上、寒暖の差が激しすぎないか?
途中、食事休憩があったので
急いでトランクを開けてフリースを取り出した。
メキシコは真夏なのに再び着用機会があるとは…。

 

銀鉱山で栄えた古都

午後4時、サカテカスの街に降り立った。
サカテカスは標高約2250メートルの高地に位置する。
16世紀にスペインの征服者によって銀山の開発が行われ、
メキシコ有数の鉱山都市として発展した歴史を持つ。

銀鉱山で栄えた古都は、富を手にした貴族たちが
コロニアルな街並みを建設したのがはじまり。
赤みがかった砂岩を積み上げて建てたカテドラル、
教会正面や2つの塔にはチュリゲラ様式の装飾が施されており、
堂々としたその姿はとても美しい。

正直、サカテカスはついでの街だった。
グアナファトとグアダラハラがお目当てで、
その近くにあったし、世界遺産に登録されているから
「ちょっと寄っておくか」と、軽い気持ちで訪れた。
いい意味で期待を裏切られた。

標高が高いため空気がよく澄んでいて
通りを歩いているととても清清しい気持ちになる。
町並みは歴史を感じるコロニアルな雰囲気の中に
モダンな香りがうまく溶け込んでいて
今まで見てきた旧市街よりも大人びた街の印象を受ける。
頭上にはロープウェーが行き来しているので
明日はこいつに乗って街を見下ろそう。

 

ライトアップ

宿が快適なのも大きなポイント。
安宿が少ないサカテカスで唯一とも言える
ユースホステルに宿を構えた。
『ビジャ・コロニアル』
旧市街のど真ん中、カテドラルのすぐ隣にあり
部屋のテラスからは街が見渡せる。

夕日とライトアップされたカテドラル、
こんな景色が見れて1泊たったの95ペソ(約800円)。
アンティークな内装、調度品もいい感じだ。
キッチンは広くて使いやすいし、
ネットもWi-Fiが飛んでいて無料!
旅の一番終盤に来て、一番ステキな宿に巡り会えた気がする。
ここで2泊しよう。
明日は街を散策しよう。

10 DAYS AFTER
この物語も残り10ページだ。

 

旅のカケラ/slideshow

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