雨もあがった午前10時、
今日は取材へと出かけることに。
近くに「バーンサーンコーン」という
織物の村、
そして「バーンサーンハーイ」という
ラオス焼酎の村があるという。
幻のサムヌア織り
昨日すでに交渉しておいたトゥクトゥクが待つ場所へ行き、
ルートと料金を改めて確認した。
最初に立ち寄ったのが織物の村。
ラオスシルクは世界的にも評価が高く、
なかでも「幻のサムヌア織り」と呼ばれる
絹織物が有名だそうだ。
天然染料で染めた絹糸による
綿密な縫い取り織りがほどこされる。
さっそくその村に案内してもらうが、
すでにアンティークなものしか現存しておらず、
今では名前だけがひとり歩きしているのが現状だとか。
それでも、丹精に機を織る姿、
美しい発色の織物には
感動しないはずがない。
ラオスの焼酎
さらに走ること40分、
メコン川沿いにある小さな村、
バーンサーンハーイに着いた。
一歩村に足を踏み入れると、
どこからか米を蒸すような
いい香りが漂ってきた。
そう、焼酎づくりの酒米を蒸しているのだ。
酒もコーヒーも苦手だが、香りだけは好き。
香りに誘われるように、
村の奥へと足を運んだ。
大きなヘラで蒸した酒米をかき混ぜ、
壷の中で時間をかけて発酵させる。
その横ではたくさんのアヒルやニワトリが
米を啄んでいた。
泡盛の祖先?
ちなみにこの蒸留酒の「ラオ・ラーオ」は、
沖縄の泡盛の先祖だとか。
意外なルーツを知った。
赤米を使ったワイン色の「ラオ・カオカム」は、飲みやすいライトボディ。
店ではなかなかお目にかかれない逸品だとか。
どちらも試してみたが、
やっぱり酒は口に合わない…。
度数50%の強烈な酒に
顔をしかめるだけだった。
昼食に招かれる
さて、帰ろうか。そう思ったとき、
ドライバーのカオケオさんが手招きする。
えっ、実家?
偶然にもこの村の出身だという
彼の家にお邪魔することに。
ちょうど昼食どき。
ラッキーにも、
もち米の「カオニャオ」と
肉と野菜を煮込んだおかずを
ご馳走になることに。
昼間から強い焼酎を
回し飲みするカオケオ一家。
断り切れずに数杯飲まされ、
帰りの車では完全にグロッキー…。
こうして取材のような、観光のような
ふあぁっとしたアジアの時間に
今日も身を任せた。
明日はこの街を離れ、
ラオスも終盤戦を迎える。
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