ラストバス a GO! GO!

同じ街に3泊もするとさすがに飽きてしまう…。
旅の最後くらいのんびりしよう!と意気込んで来たのに
人の性格はそう簡単には変わらないようだ。
忙しくしていなきゃ物足りなくて仕方ない…。

 

最後の長距離バス

グアダラハラは街並みも綺麗で過ごしやすい街なんだけど
もう見飽きてしまった。
予定よりも早いけど首都メキシコシティに向かうことを決めた。
メキシコシティまではバスで7時間、
バスも決して安くないし、宿代を浮かせるためにも夜行にしよう。

ターミナルにはたくさんのバス会社がカウンターを設けていて
メキシコシティ行きはほぼすべての会社で取り扱っている。
どれにしようかな?

同時刻発も多いので、クオリティと価格の比較になる。
一番高いのは,…500ペソ(約4000円)かぁ、
反対に一番安いのは…219ペソ(約1750円)。
倍以上の開きがある。
7時間ならたいした乗車時間じゃないけど、
これがこの旅のラストバス(長距離)だから
贅沢をして締めくくりたくもある。
どうする?
迷うこと1分、じゃあこれで!!

■グアダラハラ→メキシコシティ
(所要時間:約7時間/運賃:219ペソ ※約1750円)
結局、一番安いヤツ。
やっぱり人の性格はすぐには変わらないみたい(笑

 

郊外の町へ

さて、23時10分の便にしたので
まだ出発まで12時間くらいある。
グアダラハラの周辺には面白そうな街が2つある。
「トラケパケ」と「トナラ」。
どちらも半径5km以内なので行ってみよう。

まずは「トラケパケ」へ。
“男は、自分の陶器は自分の手で作る”という意味があるらしく
街は昔からの文化、アートに溢れている。
また、メキシコの伝統音楽マリアッチ発祥の地でもあり、
ハリスコ料理を食べながらマリアッチが鑑賞できるレストランも多い。

 

バスターミナルにいたホテル案内所のおじいさんに
トラケパケは近いの?と尋ねると
「歩いて5分さ」とニコニコの笑顔で返してくれた。
地図はないけど徒歩5分なら誰が迷うものか。

甘かった…。
5分!? とんでもない!
道を聞くたびにタクシーかバスを使えと言われ
それでも頑なに拒否して歩いていたら
結局2時間近くかかってしまった…。
おじいさん、10km近くあったんですけど…?
あんたの足にはどんなエンジン付いてるのよ???

 

 

トラケパケとトナラ

トラケパケの街は正直グアダラハラよりも綺麗だった。
ちょっとお呼びでない感じの高級ショップ、一流レストランが
軒を連ねていたので、写真だけ撮って慢したけどさ…。

2時間も歩いた割には1時間に満たない滞在時間で街を後にし
次の「トナラ」に向かった。
だって、時間がなくなってきちゃったもので。
反省を生かして今度はタクシー。
メキシコはタクシーが安いから200円ほどで済んでしまった。
最初からこうしとけよ…(苦笑

 

「トナラ」は民芸品の町。
トナラ焼きという陶器が有名で、ちょうど今日は木曜日。
近郊の先住民が工芸品を持ち寄る市が開かれていた。
歩道いっぱいに露店が並び、賑わっている。
太陽や月をモチーフにした陶器の置物や
素朴な土色のトナラ焼き。
手作りのアクセサリーや日用品など
1km以上に渡ってつづく長い長い露店街。
両サイドに店があるので何度も目移りしながら通りを歩いた。

値段もこれまでの街の半値以下、とにかく安い!
荷物になるからと買物は極力控えていたけど
意欲を掻き立てられたね…
帰りには土産品でリュックがいっぱいに。
財布の紐が緩んだどころか、もう全開!

夕食も奮発して名物のハリスコ料理に舌鼓を打っちゃってるし(笑
先に安いバスチケットを買っておいてよかったよ。

↑お値段は約600円。普段の食事の倍以上

 

夜の向こうに…

そして運命のラストバス。
お約束とばかりに30分の遅刻でバスは走り出した。
この旅で長距離バスは200本以上乗ったね。
これが最後か…
ホッとしたような、淋しいような。
神妙な面持ちで窓に流れる街明かりを見つめ
静かに音楽を流し、
やがて目を閉じた。

ラストバス a GO! GO!
夜の向こうに“最後の街”が待っている。

 

旅のカケラ/slideshow

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