レバノンでビバのん♪

「1週間のビザは無理だ」
え”…(言葉に詰まった)

 

眠れない夜を越えて

国境を越える前夜は眠れないことが多い。
小学生の遠足じゃあるまいし…と思うだろうが、
過度の期待と若干の不安で頭が冴えてしまうのだ。
腕時計を何度もチラ見し、
うわぁ、もうこんな時間!
と、ますます眠れなくなる…。

午前6時、ケータイのアラームが鳴った。
いつの間にか眠っていたようだ、
たしか午前4時までは起きていたような。

待ってましたとばかりに飛び起き、
テキパキと荷物をまとめる。
10分後、少し早足になりながらバス停に向かって歩いた。

 

セルビスタクシー

ここホムスからレバノンのトリポリやベイルート行きの
セルビスタクシー(乗り合いタクシー)が頻発していると
ガイドブックには書いてあったが、ところが。
乗り場に着くも、閑散としていた。
暇そうな運転手たち以外誰もいない…。
これは長期戦の様相を呈してきたぞ(汗)

セルビスタクシーは運転手を含めて5人乗り。
満席にならない限り発車はしない。
待つこと30分、ようやく2人目の乗客が集まった。
あと2人かぁ、、、
午前中にレバノンに着きたいと考えていただけに、
なんとも待ち遠しい。
ここで運転手からある提案が持ちかけられた。

「今は2人だから、倍の1000シリアポンド
(約2500円)でどうだ?」

いや無理、絶対無理!とことん待ちます!
と、頑なに首を振って抵抗した。
そんな思いが通じたのか、
グラサンの男性がひょっこり現れた。
え?手ぶら??
シリア人にとって国境を越えることは
隣街に買い物に行くようなものなのだろうか?
もうこれ以上待っても無理だと、運転手が言うので
100歩譲って600シリアポンド(約1500円)
で、出発してもらうことになった。

運転手は飛ばしに飛ばした。
まるで待ちぼうけのうっぷんを晴らすように。
スピードメーターを見ると、
170km!
スレスレで車をかわしていく…(ヒェ~)

 

アブーティエ国境

さて、本日のレバノン国境、実は1つの賭けが待っている。
レバノンは48時間以内のトランジットビザは無料だが、
1ヶ月ビザは17ドルである。
しかし、運がいいと日本人は無料で取得できるという。
中でもシリアのホムスとレバノンのトリポリを結ぶ
「アブーティエ国境」は成功率が高い(らしい)。

もう1つ、シリアのタルトゥースとレバノンの
トリポリを結ぶ「アル・アリーダ国境」も
成功率が高いと評判なので、
最初はこの国境を狙うつもりでいたが、
先日この国境で無料ビザ取得に失敗した旅行者に会った。
そこで急遽作戦を変更し、今日に至った。
さぁ、どうなる??

スピード狂の運転手のおかげで、
予定よりも1時間近く早く国境に着いた。
シリア側は荷物検査もなく、
手続きもほとんど運転手がやってくれるので、
窓から顔を出して、
係員に「ハロー」と言うだけで片付いた。

 

粋だねぇぇぇ!

そして運命のレバノン入国審査。
ここでも荷物検査はなく、入国カードを記入するだけ。
パスポートと一緒に窓口に突っ込み、
「1ウィーク、プリーズ」
と、ごますり笑顔で運命を託した。

―なぜ、ビザを持っていない?
あれ?なんだが表情が険しいぞ…。
「日本人は国境で取れると聞いていたから…」
―1週間のビザが欲しいのか?
「は、はい。そうです(汗)」
―1週間のビザは無理だ!
え”…(言葉に詰まった)
なんだか険悪なムード?なぜ?どうして?

―なぜなら、1ヶ月ビザしかあげられないから(笑
ウエルカム!ウエルカム!!

…呆然とすること0.3秒、
も、もう驚かさないでよ!

っていうか、無料でいいんだ!
やった、やったよー☆

いやぁ、係員の迫真の演技に思わず
「粋だね!」って叫びたかった♪
はい、旅人のみなさん注目!
ここ「アブーティエ国境」は無料ビザくれますよ。
17ドル払わなくていいんです!
トランジットビザで駆け抜ける必要もないんです!

旅をしていて久々にいいことあった気がする。
原油の高騰により、交通費は軒並み2~3倍増、
宿もレストランも便乗値上げのオンパレード。
観光地は外国人料金が設定されてるし…。
そんな世知辛い世の中で、
この気前のいい国境、粋だねぇぇぇ!!

 

噂どおりの快適な宿

 

レバノンのトリポリに落としてもらい、
目星をつけていた『ハダッド・ペンション』
に部屋をとった。噂どおりの快適な宿♪
ドミトリーで1泊1万レバノンポンド(約800円)。
さっき便乗値上げ!って書いたけど、
ここはガイドブックよりも値下がりしていた。
世の中捨てたもんじゃないね。

もうビザの心配はいらない。
のんびり行こうよ、レバノンの旅。
陽光が差し込む涼しい部屋で昼寝をし、
寝起きに熱いシャイ(紅茶)をごちそうになった。

 

旅のカケラ/slideshow

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