キルギス第二の都市「オシュ」。
言葉の問題やビザの関係で、
「中央アジアの旅は難しい」と言われる。
そんなキルギスに迷い込み、10日が経った。
キルギスのホリデー
昨日、大移動をしたため中国国境までのこりわずか。
正午に経つタクシーで
中国のカシュガルへと向かう予定だった。
今日は5月9日。
建国記念日だったか記憶が定かではないが、
ここキルギスのホリデーだという。
ホリデー!?
嫌な記憶がよみがえる。
遡ること一週間前、5月1日のメーデー。
この日、パキスタンビザを取得するため
大使館を訪れたが残念ながら休館だった。
そのためビザの申請が翌日になり、
さらに土日を挟んでしまったため4日間待つことになった。
また足止めだよ…
そして今回もホリデーのため国境が閉鎖しているという。
しかも土日を挟むため、
計3日間国境を通過できないダブルパンチ!
また足止めだよ…。
オシュはキルギス第二の都市でありながら昼間は停電。
ネット環境もほとんどないうえ、
インターネットが出来るのは24時以降…。
観光に出かけようとしても、バスはなく、
悪徳タクシーが待ち構えている始末。
うなだれるようにベッドに横たわり、
窓の外から聞こえる子どもたちの歓声を子守唄にした。
カーテンが揺れ、風の温度が変わった。
西日に街が輝いている。
宿の人に断わってキッチンを借りられたので
米と食料を買出しに行くことに。
バザールの活気はまだまだ続いていた。
この街は生きている
人ごみを掻き分けながら、惣菜をつまみ食いし、
美味しい!を連呼して歩いた。
急ぎ足だった旅を、このキルギスが引き止めた。
明日は何をしようか?
いや、何もしないのもいいかも。
思い通りにいかないときは、
きっと神様がくれた休息なのだろうから。
息を殺すように、この街に身を潜めてみる。
時間に、風に、街の温度に、
ただただ身を任せてみよう。
なんて贅沢な過ごし方だろうか。
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