ダハブ、カイロにつづく、
3度目の沈没地「アスワン」。
アブ・シンベル神殿を見終わってしまえば
もはやこの地に要はなく、
みなカイロへ戻っていく。
オーナーのタカシ
26ヶ国目「スーダン」を目指すため
この地に残ったのだが、
フェリーの出航は4日後…。
1日2食の食事だけが当面の楽しみだ。
昨夜は暑かった…。
節約を試みてファンの部屋に移ったが
これが裏目。
せっかくのシングルルームだったが
再びエアコン付きのツインに舞い戻ってきた。
ちなみに1泊15ポンド(約300円)。
オーナー(?)のタカシは言う。
(タカシとは自称で、本名はおそらくモハメッド)
「お前、暇だろ?
バイトをしないか?」
アルバイト
彼が与えた仕事は2つ。
1つは、紹介文の作成。
日本人向けに宿自慢や手配するツアーの内容を
紙に書いてほしいという。
元ライター(今もか?)、お手のものさ。
A4サイズの紙に、サラサラと書き上げた。
「読んでくれ」(タカシ)
え”!! 壊れた英語でゆっくりと英訳した。
「グッド!グッド!!」
タカシは満面の笑みを浮かべた。
ちなみにバイト代は、
部屋代半額と1リットルのコーラ。
もう1つの仕事は客引き。
駅で日本人を引っ張ってきてほしい、と言う。
1人につき5ポンド、約100円の取り分だ。
これって『深夜特急』と同じじゃん。
たしか沢木耕太郎氏は、イランかアフガニスタンで
同様の記述があった。
ちょっとだけ面白そう、と思ったが、
外は暑いので乗り気じゃなかった。
ゴメンよ、タカシ…。
こんな毎日でいいのか?
午後3時、西日が部屋に差し込んだ。
ベッドに転がって、パソコンで日記を綴る。
部屋にはエアコンの低いノイズが響いている。
足をバタつかせながら、キーボードを叩き、
書くことの少なさに、
こんな毎日でいいのか?と、少し胸が痛んだ。
キュン…。
どうか、怠惰になりませんように―。
お腹はいっぱいなのに、夕食が待ち遠しい。
たった300円で、コース料理が食べられる。
もちろんメインは牛肉です♪
さらに帰り道で、コーラとマンゴーアイスを買う。
これを“幸せ”と呼ばすにいられますか(笑
あと4泊、
日記の内容が少しでも変化することを願いたい。
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