流れ星を数えながら
溜息をひとつ、フゥ…。
ようやく長い、長い夜が終わろうとしている。
―――。
もう、お腹いっぱいなんです…w
砂漠へ出発
砂漠への1泊2日の旅。
午前8時のバスに乗り込み、
目指すは「バフレイア」。
ここは砂漠の真ん中にあるオアシスで、
白砂漠、黒砂漠をはじめとした
大自然に出会える場所。
ベドウィンよろしく、
焚き火、砂のマット、星屑のシャンデリア…。
って、ロマンチックな夜を想像してたのに
パンドラの箱には、
溜息が詰まっていたよ…。
そもそも寝不足だった。
昨夜遅くに、イスラエルで出会った友、
ケイゴと偶然再会し、
(9/19の日記『戦場のマジックショー』参照)
ビックリしたわ、嬉しかったわで、
次の日は出発が早いにも関わらず
午前4時まで街に出て語り明かしてしまった。
そして今朝、
眠い目を擦りながら荷物をまとめていると
「やっぱり僕も砂漠ツアーに行きます!」
と、パジャマ姿の彼が現れた。
これまたビックリ!
さすがは22歳だね、
抜群の体力とフットワークを併せ持つ。
もちろんウエルカムで彼を迎え入れ、
7人+1で砂漠へ向かうこととなった。
いやぁ、睡眠時間2時間弱の身体には
キツイはじまりだった…。
バフレイヤ・オアシス
砂漠を5時間、バスはひた走った。
砂、砂、砂、たしかにすごい景色だが、
それはまるで深夜のテレビのように
同じ画面がただつづくばかり…。
あくびをひとつ砂にこぼし、
心地よい揺れの中で、眠りに落ちてしまった。
バフレイアに着いたのは昼下がりで、
3人の陽気なエジプシャンガイドが
自慢の四駆で迎えに来た。
英語はほとんど通じない。
「お腹が減ったよー」
訴えかけるも、
ドライバーは砂漠を飛ばしてゴキゲン、
他の2名も陽気に歌をうたっては太鼓を叩く。
出たよ、マイペースなエジプト人気質…。
結局昼食にありつけたのは午後4時近くで、
買い込んだ食材を彼ら3人が調理してくれた
パンにツナサラダを包んで食べる質素なものだったが、
腹ペコな僕らにはたいそうなご馳走だった。
水遊び
食事の後は鉱泉に立ち寄った。
まぁ、鉱泉とは名ばかりのフツーの貯水池で、
村人たちもここで涼をとっていた。
手のひらで鉄臭い水をすくい、
ピシャピシャと足湯を楽しんでいると、
両脚をつかみ、
水の中へ引きずり込もうとするではないか。
「ちょ、ちょっと待って」
抵抗するほどにエジプト人のテンションは上がった。
よーし、それじゃ!
勢いをつけて飛び込んだ、もちろん着の身着のままで。
ザブーン!!!!
気持ちいい水しぶきの中で
一瞬にして頭が真っ白になった、、、。
し、しまったぁぁぁぁぁぁぁああ!!!
マネーベルトを付けたままだった。
大きな水しぶきは立てど、後悔先に立たず、、、
砂漠の暑さに思考も乾ききっていたのだろう、
お金やパスポートと一緒に泳いでしまった…。
必死に乾かしたもののヨレヨレ状態。
果たしてパスポートのICチップは
大丈夫なのだろうか?
先日はピラミッドに行きながら内部に入るのを忘れ、
今日はパスポートの行水事件…。
まったくアフリカってば危険な国だよ(苦笑
星屑のシャンデリア
夕暮れをなぞりながら黒砂漠を抜けると、
しだいに辺りは暗くなり、
静か過ぎる夜の帳が折り始めた。
夕食もガイド手作りのベドウィンスタイル。
エジプト名物のコシャリと、
チキンの丸焼きを頬張り、
お腹いっぱい満たされた。
見上げた夜空には満天の星☆
3分にひとつは流れ星が横切っていく。
ただね、デザートは別腹っていうでしょ?
デザート(砂漠)の夜は、
まだはじまったばかりだった…。
つづく
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