降りしきる雨の中をリキシャに揺られ駅へ向かう。
午前4時、ヴァラナシからブッダガヤーへの移動開始。
ブッダガヤーを目指す列車
ズブ濡れになりながらなんとか駅に駆け込み、
遅れてきた列車に乗り込んだ。
濡れた服はなかなか乾かず、インドだというのに肌寒い。
身体を丸くして、到着までの5時間を過ごした。
午前10時、ガヤー駅に列車は滑り込んだ。
ブッダガヤーへは、ここからバスかリキシャで移動しなければならない。
疲れもあったので、奮発してリキシャを使うことにした。
マハーボディ寺院
ブッダガヤーは、「大悟の地」と呼ばれている。
ブッダが大いなる悟りを開いた菩提樹があるマハーボディ寺院で有名で、
大きな菩提樹の木の下で、深い深い瞑想の後、
悪魔の誘惑を退け(降魔成道)、ついに悟りを開いたという。
ガイドブックに乗っていた宿を指定し、走ること30分。
「マハーボディ寺院」が見えてきた。
人間の4つの苦しみ「生・老・病・死」の答えを求めて
出家したシッダールタ(後のブッダ)は、この地でこう閃いたという。
「苦行が悟りを開くための道ではない」と。
自然体で、いかに自分の心と対話できるかがポイントだそうだ。
いつしか雨は上がり、晴れ間がのぞきだした。
インドの旅もそろそろ終わる
宿は狭く暗い部屋だったが、マハーボディ寺院のすぐ近くだったので
早速荷物を放り込み、ブッダの菩提樹を目指した。
入場料は無料!
観光地では外国人料金に苦しめられてきたので嬉しい限りだ。
神聖な気分に浸りながら、寺院を眺め、
ブッダが歩いただろう大地を踏みしめた。
菩提樹のそばに腰を下ろし、
できるだけ静かに風の音を、心の声を聞いた。
あぁ、インドの旅もそろそろ終わる。
長いようで、とても早い毎日。
いくつの街を越え、いくつの出会いを数えてきただろう…。
こうやって確実に時間は過ぎ、
一歩ずつゴールへ近づいていくのだろう。
旅の終わりはまだ霞んで見えないが、
ふと振り返れば、刻んできた足跡がある。
そうだ、前に進んでいる。
小さな一歩を繰り返すことが
旅も人生も大切なことだから。
悟りにはほど遠いが、歩んできた旅路を振り返り、
前に進む勇気と活力を得て、寺院を後にした。
旅に黄信号の、悪夢
しかし、宿では大変な事件が待ち構えていた…。
日記を書こうとPCを立ち上げる。
ん!?
画面が真っ青、いつまで待ってもアイコンが出てこない。
強制終了を繰り返し、祈る思いで回復を待った。
うそぉ、、、ダメだ(泣)
インドの湿気にやられたか?
ウイルスが進入したのか?
あいにくPCに疎いので原因はつかめない。
何度目かの強制終了の後、
一度だけPCが元の状態に戻った。
急いでデータをバックアップし、今日の日記を書き上げた。
その後、再び床に臥してしまった…。
この先の旅を考えると、とてもPCなしではありえない。
先に進む勇気や活力が音を立てて崩れていく。
深い溜息とともに電源をオフし、ケースにしまった。
明日はコルカタへと移動する。
PCに詳しい旅人か、
修理を依頼できるショップに出会えることを祈りたい。
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