こけし旅’19(福島編③)土湯系こけし

雪が降ってきた。季節外れ(?)のなごり雪。
飯坂温泉から約1時間、土湯温泉へやってきた。
土湯は遠刈田、鳴子と並ぶ
三大こけし発祥地と言われている。

木地職人の技術の土湯への電播には3つの説があるそうで、
1つは天正 19 年(1591年) 蒲生氏郷が会津に転封されたとき
近江木地挽きの職人を5人連れてきたとされる説。
2つ目は寛永 8 年(1634 年)信州高遠から会津に移封された
保科正之が木地屋を連れてきたとされる説。
そして3つ目はそれ以前から
会津の木地屋より高森部落へ伝えられたとする説。
江戸への交通要衝であったことからも
とても栄えた温泉地で、こけしの文化も盛んだったようだ。

土湯系こけしは、頭が小さく、はめ込み式で
首を回すとキイキイと音が鳴る。
頭には黒の蛇の目模様と大ぶりな前髪、
鬢(びん)には髪飾りが描かれ、顔は鯨目におちょぼ口で、
繊細なろくろの横縞模様が特徴。

前回、土湯温泉を訪れた際は高橋賢三工人の作品を購入しているので
今回は別の工人の作品を探すことに。
いくつか土産店を巡り、今泉源治工人の作品が気に入った。

 

昭和9年生まれの工人で、
昭和33年よりこけし製作を始めている。
電光紋とロクロ線模様を組み合わせた
すっきりした胴模様を作るのが特徴で、
胴下部の空間にあやめなどの小花を描くこともあった。
古めかしい表情と、
カラフルでありながらも素朴さを感じる作風に心ひかれた。

ぶるぶると震えながら車に戻り、
ランチで目をつけていた近くの古民家カフェへ向かった。
冬木立の山道をのぼっていくと
モリアオガエルが住むびっき沼が見えてくる。
その向かいにあるのがお目当ての古民家カフェ「空café」だ。

豪快に開け放たれた一面の窓や木のぬくもりを感じる店内、
そして自家農園で収穫した野菜や果物を使った手料理の数々。
を、楽しむ予定だったのにまさかのCLAUSE…。
定休日は調べてあったのに、冬季だから休みなのだろうか??

 

とても残念な気持ちで、周囲の写真だけ撮ってお店を後にした。

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