インドに入って早一週間。
ダラムサラに行ったものの、
ほとんどの時間をアムリトサルの巡礼宿で過ごしている。
インド時間はスロウ
外は40度、1時間歩くのに
1リットルの水分を欲してしまう。
散歩し、宿でシャワー、
1時間ほどファンの下で涼む、また出かける。
そんなことを繰り返していると1日が終わる。
インドって時間がゆっくりだ。
この巡礼宿は無料で、しかも3食付。
異教徒であるにも関わらず、親切な応対をしてくれる。
でも、いい加減にここを抜け出さないと
ズルズルと行ってしまう…。
行き先はマナリ
荷物をまとめ、宿に別れを告げた。
さて、行き先は「マナリ」。
デリーの北にあり、ヒマラヤ山脈の谷間にある街だ。
インドの避暑地として有名で、
とても涼しく温泉もあるという。
バスで15時間、もうこれくらいの時間は平気になった。
長距離バスといえども、値段の安いローカルバスを選択。
固いシートで、当然ながらエアコン、リクライニングはない。
荷物は屋根の上に自分でくくりつけ、
インド人と押し合いへしあいで揺られていく。
いくつものバスターミナルに停車し、
乗客や運転手を交代させながらバスは進んだ。
さすがにアムリトサルからマナリまで乗ったのは
自分たちだけだった。
深夜の出会い
深夜12時。
隣に座ったインド人が話しかけてきた。
日本人と話すのは初めてだという。
彼の名はラビィ、28歳。
ラビィとはヒンドゥー後で「太陽」を意味するらしい。
お互いの仕事の話や、日本とインドの物価、
今後の旅の予定などを話した。
しかし、カタコト英語しか話せないため、
すぐに言葉に詰まってしまう。
なんでもいいから話したそうなラビィ。
「そうだ、ヒンディー語を教えてよ」(KAZ)
嬉しそうに、ペンとノートを取り出し、
「何がいい?」と尋ねられた。
じゃあ、数の数え方から。
1、2、3…、
エク、ドー、ティン…、
彼を喜ばしてやろうと暗記に集中し、
1発で10までを諳んじてみせた。
満面の笑みで握手を求めてくる彼、
その後も集中講義は続いた。
あいさつや買物用語といった日常会話を教えてもらい、
ヒンディー語独特の文法も理解できた。
彼はきっといい語学の先生になれると思う。
深夜2時、街灯もない小さな村で彼はバスを降りた。
「困ったら電話してきて」と、小さなメモを残して。
ローカルバスならではワンシーン。
こんな深夜に帰宅する彼を見送ったあと、
薄暗い車内で少し淋しさを覚えた。
10億分の1の出会い。
とてもとても小さな数字だが、
こんな出来事でインドの印象が大きく変わった。
インドっていいかも♪
果たしてラビィは、日本人の印象をどう感じただろうか?
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