肘折系こけし(鈴木征一工人)

鳴子系と遠刈田系の混合の系統として
発達したとされる肘折系。
他の系統とは異なる独特の味わいがある。

頭は差し込み式で、にんまりとした表情が特徴。
肩が張って段がある太目の直胴で、
重ね菊や撫子など、草花を描いた模様が多い。
胴には鮮やかな黄色を用い、
大胆な筆勢で描かれる目鼻立ちに
黒々としたおかっぱ頭、真っ赤な大柄の髪飾りなど、
どこか力強い印象を与えてくれる。

3年ほど前に、
ただひとり肘折系こけしの伝統を守り続けているという
鈴木征一工人の「鈴木こけし工房」を訪ねたことがある。
工房には大小20体ほどのこけしがあり、
散々迷ったあげく、少し大きめの7寸の作品を購入した。
こけしを振ると、カラカラと鳴るのが
肘折系の特徴でもある。

↑鈴木征二工人の作品

当時、我が家では一番大きなサイズのこけしで、
黄色い胴がレトロな雰囲気を醸していて気に入っている。
肘折系は未だにこの1体のみなので、
他の作品も手に入れたいものだ。

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