ハルタビ’17(バルト3国編) #3 炎と森のカーニバル

午前1時半、早すぎる今日のはじまり。
朝食はシェレメチェボ国際空港にある
Galaxy Loungeで済ませた。

持っててよかったプライオリティパス。
搭乗前のちょっとしたご褒美タイムだ。

 

今日も2本のフライト

初めて利用するairbalticはラトビアのLCCで
1フライト5000円くらいなのでかなりお得。
「よく遅れる」と聞いていたが、
今日は順調に飛び立ってくれた。

4:50モスクワ→6:35リガ(ラトビア)
7:40リガ→8:45ヘルシンキ(フィンランド)

地理の都合で、ラトビアはまた後ほど訪れるので
今はトランジットだけ。
ほとんど時間はなかったがラウンジに駆け込み、
ドリンクやサンドイッチをバッグに忍ばせた。

日本を発ってから5本のフライトを経て
ようやく目的地に着いた。
84ヶ国目、フィンランド
(この旅3ヶ国目)

もともとは訪れる予定がなかったが、
格安の航空券を見つけたので
無理やり詰め込んで1日だけ滞在することにした。

 

憧れの北欧スタイル

物価の高い国は正直苦手だが、フィンランドは
マリメッコやアラビアなど好きなブランドが多いので
いつか行ってみたいと思っていた。

ただ、
マリメッコ本社で社員食堂に行く!
そんな楽しみはメーデーが奪い去っていった…。

なぜかというと、
フィンランドのメーデーはヴァップと呼ばれていて、
日本でいう元旦みたいな日。
つまり、店は軒並み休みだし、
ここヘルシンキは街中お祭り状態だった。
(むしろ特別な日に来れてハッピーなんだけど、
マリメッコは本当に楽しみにしていただけに残念すぎる)

ヘルシンキはフィンランドの首都で人口は約140万人。
思った以上に人口が少なく、街もコンパクトだった。
歴史的な建造物が多く立ち並んでいて、
ヘルシンキ駅は立派な博物館のようだった。
フィンランド湾に面しているため、
海の青と街のカラフルな建物のコントラストが美しい。
街角のウインドウにはオシャレな食器や雑貨も飾られていて
歩いているだけでウキウキする。

 

ヘルシンキを満喫

とにかくよく歩いた1日だった。
雲ひとつない青空をバックに白亜のヘルシンキ大聖堂を眺め、
丘の上にある赤レンガ造りのウスペンスキー寺院を訪れた。
海と緑に囲まれ、石畳がよく似合うヘルシンキ。
ただ歩いているだけで、
映画の主人公にでもなったような気分が楽しめる。

ヘルシンキ大聖堂
白亜の壁に緑のドームが美しい大聖堂と、
広大な石畳の元老院広場はヘルシンキのランドマーク。
大階段には多くの人が座っていて憩いの場となっている。

スペンスキー寺院
赤レンガづくりの寺院はロシア支配の影響を感じさせる建物。
寺院が立つ丘から望むフィンランド湾の風景も美しい。

たまたま見つけたムーミンカフェ。
壁にはトーベヤンソンのムーミンのイラストが飾ってあり、
レジの横にはムーミンの雑貨が並べられている。

フィンランドはコーヒーが有名なんだけど、
あいにくコーヒーが苦手なので紅茶を注文し、
シナモンロールを頬張った。

ちょっと「かもめ食堂」にいる気分。
マグカップもお皿も当然ムーミンで、
北欧価格だから懐には痛いけど、
せっかくだからと楽しむことにした。

シナモンロールは日本で食べるものとは
比べ物にならない美味しさでビックリした。

オープンしている店は少なかったが
雑貨店を見つけるたびに中を覗いた。
好みにピッタリなので、あれもこれも欲しくなった。
値段を見て、「え!?こんなにするの?」と驚いたが、
厳選した雑貨をいくつか購入した。

しかし石畳の道は足の裏が痛くなるもの。
まるでずっと青竹踏みをしてるようだ。
疲れたなぁ、と空を見上げるもまだまだ陽が高い。
日没は21:30なので、長い長い1日だ。

 

スオメンリンナ島

時刻は17時、
フェリーに乗ってスオメンリンナ島に向かった。
何度口にしても覚えられず、言いにくい名称だ。

ヘルシンキからは約15分で島に渡れる。
スオメンリンナの要塞はスウェーデンやロシアとの
国防の歴史を物語る島として
世界遺産に登録されている。

もともと群島船団の基地であった場所で、
フィンランドがスウェーデン王国の一部であった
18世紀半ばに構築された。

口コミを見ても、あまり評価は高くなかったので
パスしようかとも思っていたが、
訪れてみると、とても静かで、ノスタルジックで、
かつてパタゴニアの小さな村を歩いた記憶とリンクした。

もっとテーマパークみたいになっているのかと想像していた分、
この素朴な感じがとても良かった。
もっと時間があればここで1日中のんびりと過ごしたい島だ。
ヘルシンキで一番良かった場所は?
と問われたら間違いなくこの島を挙げたい。

2時間ほどかけて島を周遊し、
日がだいぶ西に傾いたころ、
フェリーに乗り込み、街に戻った。

たった1日だったけど、フィンランドを満喫できたと思う。
観光地だけど、なんだかどっしり構えていて
そこか余裕を感じる街。
やさしくて、スマートで、
暮らし方が素敵だと思わせてくれた場所だった。

 

旅のカケラ/slideshow

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