ナツタビ’13(モンゴル編)#8 ひびき

 

かつてモンゴル帝国の首都だった
「ハラホリン」へと向かう。
この旅の折り返しであり、ハイライトである。

 

3日後に再びウランバートルに戻ってくるので
不要な荷物は宿で預かってもらうことにした。

ウランバートル→ハラホリンは、およそ370キロ。
バス代は約1000円。
アジアやアフリカでは、
出発時間から2~3時間遅れて
出発することがざらなのに、
ここモンゴルでは定刻通りに
出発するからビックリした。

30分ほど走ると景色は再び大草原に変わった。

ずーっと変わらない景色。
車窓から幾度かシャッターを切るが、
同じような写真ばかりになったので
カメラをリュックにしまう。

ときどきヤギや羊が道を横断し、
バスのクラクションに大慌てで跳ねていく。
流れていく鳥を追いかけ、
ぽつんぽつんと建っているゲルを数えた。

景色は流れ、時間も流れ、
いつまでも飽きずに広がる緑の絨毯を眺めた。

 

7時間後、小さな町ハラホリンにいる。

およそバスターミナルと呼べない、空き地に降り立ち
どこの宿にしようかと地図を確認する。
その脇で、客引きらしき人が欧米人に声をかけていた。

自分もこの人に宿を紹介してもらおうと待っていたら
あれれ、車に乗り込んで行ってしまうではないか。
ほかの客引きも、ついでにツーリストもいなかったので
徐々に不安になる…。

しょうがない、片っ端から宿を当たろうか?
そう思った矢先、さっきの客引きが戻ってきた。

「ひょっとしてツーリスト?」

Yes!
どうやらモンゴル人と間違えられたらしく、
声をかけなかったそうだ。

同乗していたベルギー人
(名前は難しくて聞き取れず)がその客引きに
「もう1人ツーリストがいるよ」と、
教えてくれたようだ。

1泊2食、ホットシャワー付きのゲルに宿泊決定。
お値段12ドル。なかなかじゃないかな。
ゲルは4人部屋で、ベルギー人の彼とシェアすることに。
広いし、キレイだし、快適♪♪

荷物を散らかしたまま、ベットに転がる。
あー、静かだ。

 

 

その夜、風の音と雨の音が
とても遠慮がちに響いた。

以前行ったパタゴニアの大地を思い出していた。
風の音がずっと耳に残り、たしか冷たい雨が降ったっけ。
寒さから逃れて宿に帰ったときの心地よさ。
風の音がピタッと止み、何とも安心感に包まれる。
あのときによく似ている。

もう一度行きたいと思う場所がいくつもあり、
こうして似た場所でその記憶がよみがえる。

つながってる。
そして、
今日も心に響いている。

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