ナツタビ’17(サハリン編) #3 Twinkle Night

また雨だよ…。
旅先ではほぼ雨に降られないのに
まさかの2日連続の雨のサハリン。

 

旧豊原

今日はゆっくりと
ユジノサハリンスク(旧豊原)の市内を
巡るつもりだったので
多少の雨でも問題ない。

でも、カメラを濡らしたくなかったので
ドラッグストアで傘を購入。
ビニール傘の文化はないので傘は高級品ばかりのため、子供用にした。
なにやら見知らぬアニメキャラが描かれていた笑

ホテルから1キロほど歩き、
ガガーリン記念文化公園に着いた。
雨上がりで緑がよく映えている。
この春に訪れたフィンランドの森は行けなかったが、
きっとこんな景色なのだろうと思う。

日本からわずか2.5時間。
距離的にはアジアだが、
ここは日本から一番近いヨーロッパ。
日本統治時代の名残が手伝って、
いったいどこを旅しているのかふと迷子になる。
英語はまったく通じないが、みな親切で、
特に困ることはなかった。

賛美歌と天使

つづいてロシア正教会に立ち寄った。
ちょうど結婚式が行われいて、
美しい賛美歌が高い天井に響いていた。

いまにも天使が降りてきそうな神秘的な雰囲気。
異国で訪れる教会はなんだか心にしみる。
ついイコンも欲しくなったが、
宗教色が強すぎるので控えめなろうそく立てを
記念にひとつ購入し、教会を後にした、

かつての日本の面影を探しに
栄光公園に向かう。
ここは旧樺太神社があった跡地だが、
鳥居や参道はなく、すっかりロシアの公園に
なっていた。

日曜だからか、家族でのんびりと過ごす
穏やかな午後の光景が広がっている。

 

サハリン州立郷土博物館

本日の〆はサハリン州立郷土博物館。
日本時代の豊原の象徴的な建物で、
外観は当時のまま。

ロシアの街並みに突然城のような建物が現れるので、とても違和感を覚え、
まるでタイムスリップをしたかのようだった。
普段は博物館にはなかなか行かないが、これと言って観光スポットがない街なので、
割と楽しみにしていた。
サハリンの自然や民族、歴史が
年代ごとに上手く展示されていた。

5時間ほど街を彷徨うとすることがなくなり、
カフェでのんびりと過ごすことにした。
いつもなら買物を楽しむのだが、
土産屋は1軒しかなく、マトリョーシカとロシアの焼物が少しあるだけ。
ここ2年で4回もロシアに来ているので
珍しさもなく、買物の意欲が湧かなかった。
道行く人を眺めながら甘いケーキを頬張り、
チャイをすする。
こんなにもゆっくりな旅は久しぶりだ。

もうすぐこのナツタビも終わるけど、
いつものように気持ちが焦らないのは
旅に対する向き合い方が
変わってきたからかもしれない。

時間を惜しみ、貪欲に駆け回るのではなく、
ただ流されるだけの旅も悪くない気がする。
はじまりや終わりを意識しない、
穏やかな時間を少しだけ味わう。

旅のスパイスは薄口であっても充分に
非日常を感じさせてくれるみたいだ。

旅のカケラ/slideshow

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