ハルタビ’17(バルト3国編) #4 RPG

 

まるでゲームの中の世界。
ラダトーム城(古いw)ならぬ、
タリンの旧市街を彷徨っている。

85ヶ国目、エストニア
(この旅4ヶ国目)

 

バルト3国へ

ヘルシンキで迎えた朝、
少し早起きをしてエテラ港のマーケット広場を訪れた。
昨夜はスーパーで食材を買い込んで夕食にしたので
フィンランドらしい食事も楽しんでおきたかった。

料理名はわからないが、賑わっていた屋台で大皿料理を買い、
キラキラ光る水面を眺めながら
気持ちのいい朝食を楽しんだ。

そのままエテラ港から
LindaLineというフェリーに乗り、
タリン(エストニア)に移動。
所要時間90分、料金19€

そう、寄り道が多すぎて忘れがちだが、
今回のハルタビの目的地はバルト3国である。

 

 

中世都市タリン

ここタリンは、中世以来、
地中海・ヨーロッパ・ロシアを結ぶ
交易の拠点として発達した歴史を持つ古都である。
小都市ながらもとても富み栄えたそうだ。

旧市街を歩いていると、
本当に中世の面影が残っていて、
周辺の国々とうまく折衝して乗り切ってきた
タリン商人たちのおかげらしく、
街は14世紀の石造りの壁、道、
住居をほとんどそのまま残したそうだ。

1991年にエストニアとして独立。
この旧市街は現在、タリン歴史地区として
世界遺産に登録されている。
エストニアといえば元大関の
「把瑠都(バルト)」くらいしか知らないなw

旅先で好きなのは、市場めぐりと旧市街歩き。
まずはヤーマ・トゥルグ市場に向かった。

すぐ隣に新しい市場を建設中のようで、
このこじんまりとした市場が
なくなってしまうのは少し残念だった。

とりわけ野菜売場が楽しい。
カラフルで、見たこともない野菜や果物は
絶好のフォトスポットだ。
おばちゃんに2€を手渡し、
量り売りのアプリコットを詰めてもらった。

 

おとぎの世界、ドラクエの世界

城壁の門をくぐり、いよいよ旧市街へ。
モロッコのフェズよりもキレイで、
アゼルバイジャンのバクーよりも古めかしい感じ。
城壁に囲まれた感じは、
完全にドラクエか進撃の巨人の世界だ。

旧市街には街をぐるりと囲む城壁や門が今も残されていて、
旧市庁舎のある賑やかなラエコヤ広場を中心に、
丘の上にあるトームペア城やロシア正教のアレクサンドル・ネフスキー教会、
エストニア最古の大聖堂・聖ニコラス教会などが点在している。

耳をすませば、
石畳を闊歩する馬車の音が聞こえてきそう。
人が少ないのも良い。
静か過ぎる路地は、
時間が止まったかのように穏やかだった。

旧市街を見下ろすなら聖オレフ教会がおすすめ。
13世紀に建造が始まり、
その後は塔の高さを常に世界一にする!
と、常に増築が繰り返されていた。
歴史上もっとも高くなったのは、
16世紀の159mだとか。
現在は124mだか、街を見下ろすには十分な高さだ。

塔の内部は、石を重ねた螺旋階段になっていて、
狭い階段を10分ほどよじ登る必要がある。
でも、頂上の景色は圧巻だった。

 

雰囲気のある食事

タリンは食事もアタリだった。
昼食は目星をつけておいたカルヤ・ケルデルにて。
タリンで最古のバーらしく、階段を降りていくと
洞窟のような空間が広がっていて雰囲気は抜群だった。

ここのランチは、メインとスープのセットで6€。
ボルシチにエストニア名物の黒パンを浸し、
食べ応えのある肉料理と、ほくほくのポテトをいただいた。
かなりリーズナブルで、この内容は最高だ。

夕食は軽めにスープのみ。
事前に目星をつけておいた
中世の雰囲気のスープ屋、3ドラーコンで、
エルクスープ(2.5€)をオーダーした。

大きな釜からスープをよそってもらい、
これまた中世の器に直接口をつけ、
がぶ飲みするスタイルだ。
スープをかき混ぜている様子が魔女のように見え、
店内も真っ暗だし、怪しさ満点。

味はというと、野菜がよく煮込まれたブイヨンスープのようで、
あまりの美味しさにおかわりをした。
ホント、ドラクエかFFの世界に迷い込んだ気分だ。

 

時間が許す限り

風が冷たくなってきた頃、
小高い丘にある「トーンペア地区」に足を運んだ。
ここは貴族階級の住居が集まっていたため、
現在も城や邸宅が残り、
中世の面影が一段と色濃く残っている。

時計を見ると間もなく21時、
結局9時間も旧市街を彷徨っていたようだ。

それでもまだ日没前だからこの季節は日が長い。
西日を背に受けて、
びゅんと長く伸びた影を追いかけながら
城壁へと向かった。
遠くでカランと遠慮がちに教会の鐘が鳴った。

一番楽しみにしていたタリンの旧市街。
名残惜しいが、またいつか来れると信じ、
「冒険の書」を閉じようと思う。

 

旅のカケラ/slideshow

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