フユタビ’16(アンコールワット編) #6(fin.) evergreen


旅の終わり--。
あぁ、帰りたくないなぁ…
と思っていたら、
帰れなくなった。
……泣

シェムリアップ空港の出発ゲート、
そろそろ搭乗かというタイミング。
旅の神様は最後の最後に
とんでもない
ハプニングをくれた。

DELAYED(遅延)

後の便が次々と飛び立っていく中、
MU514(上海行き)は無言を貫いた。
そして、
「出発は午前2時を予定しています」
のアナウンスに悲鳴に似たざわめきが。

え、上海で乗り継げないじゃん!!
仕事、どうしよう!?

その後も事態は悪化し、
出発予定時刻は午前6、午前9時半と、
どんどん延びていった。

深夜3時、空港の明かりが落ち、
ベンチで横になる人々。
中国人が猛烈に抗議していたが、
当然ながら事態が好転するわけもない。

iPhoneの充電がいよいよヤバくなり、
でも充電器を機内預けにしてしまっていた。
一里の望みにかけ、「バッグを戻してほしい」
と頼んでみたが、もちろん断られた。

そして目に飛び込んできた空港ラウンジの文字。
幸いプライオリティパスを持っているので、
ラウンジを利用できるか尋ねてみると
ラッキー!提携しているラウンジだった。

充電器を貸してほしいというと、
ドラエもんのポケットのように
サラッと充電器が出てきた。
助かった!

充電をしている間、
無料の食事をいただき、
シャワー室で顔を洗い、
ラウンジでしばしのVIP感を
味わい
気持ちを落ち着かせた。

 

結局、12時間待って
ようやくカンボジアを脱出できた。

14時、上海(浦東空港)に到着。
本来ならもう帰宅している時間だ。
今日と明日は帰国ラッシュの最中、
振替便がいつになるのか不安が襲う。

上海空港に着き、ダッシュで入国審査と
荷物のピックアップ済ませ、
運命のトランスファーデスクへ。
みんなもめてるのか、なかなか進まずやきもきする。
振替便はもちろん早い者勝ちだから、
気が気じゃなかった。
明日帰れれば御の字と思っていた。

そして順番が回ってきた。
ドキュメントを渡し、事情を説明する。
ちょっと待ってろ、と
キーボードを叩き
モニターを睨むスタッフ。

どうなんだろう?
この緊張感、たまらない…。

明日、会社に連絡するのが気が重い。
難航しているようだったので、
「羽田、成田、エブリシングOK!」
と声をかけると、
「ナリタ? OK」
と返事が返ってきた。

「え!? 今日??」
「YES」

もともとは上海虹橋→羽田のチケットが
ここ上海浦東→成田のチケットに替えてもらえた。
浦東から虹橋への移動は90分ほどかかるので
もうひとつラッキーがついてきた。

 

MU271
17:05 上海(浦東)→20:30 成田

今回はアジアということで
どこか物足りなさを心配していたが
いやいやしっかりとトラブルをくれて楽しかった。
渦中にいるときは生きた心地がしなかったが、
終わり良ければすべて良し。

旅をしてると、時折
こうやって
流れに身を任せるしかない状態に見舞わるが、
そんなもんだよ、と受け入れるしかない。
そうすれば必ず最後はうまくいく。

1時間半ほど遅れてようやく滑走路に。
ゴーっという低音が響き、加速していく。
ふわっと機体が浮くと日本に向けてテイクオフ!
窓の外を見ると、
街のネオンがオレンジの絨毯のよう。

どんどん明かりが小さくなり、
旅のキオクが遠ざかっていくようだった。

やっと帰れると安心したからか、
なんだか急に眠たくなってきた。
そういえば、昨日からほとんど眠っていなかったな。
目を閉じると、トゥクトゥクの揺れに似ていて
とても心地良かった。

残念ながら、トロピカルな風や
スパイスの香りはなかったけど。

 

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