佐藤英太郎 こけし・木地人形展 —80年の軌跡— 

佐藤英太郎氏の個展が
新宿ISETANで開催されている。
早めに仕事を切り上げて現地に行ってみると、まさかのご本人がいた。
作品も本人も、神々しいオーラがあり、
きっと何かを極めたものだけが纏えるのだろう。

佐藤氏が「最後の個展」と話す
本個展では、約1,000体のこけしが並んでいる。
伝統こけしを昇華させた「本人型こけし」は、まるで美術品のよう。
天平時代に想いを馳せ、
「木地人形」と名付けられていて、
鮮やかな色彩と豊かな表情に魅了される。

思わず欲しくなるが、値段を見てビックリ!
10万円以上が基本で、
中には100万を超えるものも…。
さすがはISETAN、それでも数本はすでに売約済みになっていた。

 

佐藤英太郎氏は遠刈田系こけしの第一人者。
遠刈田系で施される模様は手描きの花模様が中心で、
図案化された菊花や梅、木目などが見られる。
華麗さにおいては随一との声も聞こえる。
胴体は肩がこけた姿形の「こげす」も特徴のひとつ。

2年ほど前に、遠刈田(宮城)に行ったが、
このときは違う工人さんの作品を購入している。
ちなみに佐藤氏の工房「木目」は、みやぎ蔵王こけし館から
徒歩15分くらいの場所にあるそうで、今度行ってみようと思う。

 

さて、この中からどのこけしを連れて帰ろう?
どれも5000円はするので、慎重に選ばなければ。
いくつか候補を絞り、並べてよーく吟味した。
赤い放射線状の模様が、頭頂部と額からびんにかけた
あたりに描かれているものと、
頭頂部に飾りのない黒いオカッパ頭で迷い、
我が家にあまりいないオカッパ頭をチョイスした。
目は三日月型で切れ長だった。

サイズは5寸で、お値段は4280円。
この中では一番お値打ちな子だったと思う。
今月は久々にこけし旅に出かけるので
いい前哨戦になった。

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