弥治郎系こけし(新山民夫/高田稔雄 工人)

三大発祥の地とされる鳴子や遠刈田よりは、
やや新しいと言われている
宮城県鎌先温泉の弥治郎系こけし。
差し込み式の頭は大きく、
ベレー帽のような多色のろくろ模様が特徴である。
胴にくびれがある女性的な形で、
ろくろ模様の上に、衿や裾がシンプルに描かれている。

弥治郎系は色鮮やかで、表情も豊かなので
どれにしようかな、と迷うのが楽しいと思う。
きっと、若い工人が多いからなのかも。

宮城県白石市にある鎌先温泉には2度訪れている。
鎌先温泉から湯川に沿って北方に道をたどると、
秀嶺不忘山を仰ぐ、弥治郎集落があり、
「弥治郎こけし村」として整備されている。
古くから木地挽きが営まれ、
工人たちの工房の軒を連ね、
こけし作りが行われている。

さて、我が家にいる弥治郎系こけしはこの2体で、
新山民夫工人と高田稔雄工人の作品。
てっきり女性が作ったのかと思うほど、
かわいらしい表情とフォルム。
たくさんいる我が家のこけしたちの中に埋もれず、
可憐さを醸し出している。

↑新山民夫工人の作品

↑高田稔雄工人の作品。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です